AstroArts Topics

太陽系

金星の大気は太陽風を阻む

2023/02/01
相次いで金星スイングバイした水星探査機「ベピコロンボ」と太陽探査機「ソーラーオービター」の観測により、金星へ吹き付ける太陽風が予想以上の高度で滞留していることがわかった。

イトカワは衝撃を吸収する大きなクッション

2023/01/31
小惑星イトカワは一枚岩ではなくラブルパイル(がれきの寄せ集め)だが、誕生から少なくとも42億年になることがわかった。クッションのように衝撃をやわらげることで衝突に耐えてきたらしい。

リュウグウの炭酸塩は太陽系誕生の180万年後にできた

2023/01/25
小惑星リュウグウの試料の分析から、リュウグウの母天体は太陽系誕生のわずか約180万年後までには形成されていたという結果が発表された。

隕石の有機物が物語る過去の火星環境

2023/01/18
火星から飛来したと推定され、2011年にモロッコの砂漠に落下した「ティシント隕石」から多様な有機物が検出された。そこからは昔の火星における地質活動の様子が読み取れる。

太陽黒点を自動で数える新手法

2023/01/16
太陽活動の基礎データとなる黒点観測の多くは現在でも人手によるスケッチで行われているが、これを自動化する高精度の新たな手法が開発された。

一人で40年、世界屈指の安定性を誇る太陽観測記録

2023/01/11
川口市立科学館の詫間等さんが40年間の観測で残した太陽黒点スケッチが、世界的に見ても安定したデータであり、過去や将来の太陽活動の理解に大きく寄与しうるものであることが示された。

木星の気温変化は季節と無関係だが規則的

2022/12/27
40年以上にわたる木星の観測データから、大気の対流圏が決まったパターンで暖かくなったり寒くなったりしていることがわかった。変化は規則的だが、木星が太陽の周りを回る周期とは一致しない。

小惑星リュウグウは彗星と同郷か

2022/12/26
小惑星リュウグウの試料から見つかった始原的な鉱物を分析した結果、ビルト彗星(81P)と似た傾向を示した。リュウグウの母天体が生まれた場所は太陽から遠く、彗星の故郷に近いかもしれない。

リュウグウ粒子は微小隕石の衝突で融けていた

2022/12/23
小惑星リュウグウの粒子の表面に、太陽風の照射で壊された組織や微小隕石の衝突で融けた痕跡が見つかり、C型小惑星の宇宙風化の様子が初めて明らかになった。

地球質量の5%は太陽系外縁で生まれたリュウグウ的物質

2022/12/19
小惑星リュウグウの銅と亜鉛の同位体組成が、元素構成が特徴的なイブナ型炭素質隕石と一致することがわかった。両者は太陽系外縁部で生まれ、同様の物質は地球の形成にも寄与したと予想される。

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隕石のアミノ酸はガンマ線で作られた可能性

2022/12/14
アンモニアなどの単純な分子を含む水溶液にガンマ線を照射することでアミノ酸が作られるという実験結果が発表された。初期太陽系ではこのようにして生命の材料が作られたのかもしれない。

【星ナビ取材】ガンマ線でリュウグウの謎に挑む研究の最前線

2022/12/12
小惑星リュウグウの粒子に中性子を当て、粒子から放射されるガンマ線できわめて精度の高い元素分析を行う研究現場を取材した。

観測衛星「ジオテイル」、30年のミッションを終了

2022/12/02
1992年に打ち上げられて以来地球の磁気圏を調べ続けてきた磁気圏尾部観測衛星「ジオテイル」は、データレコーダーが動作を停止したため、11月28日にミッションを終了した。

小惑星の雪崩がコマの形を作る

2022/11/30
岩塊が寄せ集まってできた小惑星は、自転が速くなると全球で雪崩のように表面が崩れ、赤道が膨らんだコマ型になり、さらに衛星も形成しうることが、数値シミュレーションで判明した。

宇宙船「オリオン」月に到着、日本の探査機「エクレウス」は月フライバイ

2022/11/24
アルテミス計画の無人宇宙船「オリオン」が21日、月へ最接近した。また、オリオンと共に打ち上げられた日本の探査機「エクレウス」は22日に月フライバイを実施した。

実験室でミニチュア太陽フレアを生成

2022/11/22
大型レーザー実験装置によって高温プラズマと磁場を作り出し、磁力線の再結合に伴ってプラズマが加熱・加速されるという太陽フレアと同様の現象を発生させる実験が成功した。

新鮮な小惑星表面、10年間で日焼けせず

2022/11/07
小惑星シャイラは2010年に小天体との衝突で表層が一新されたが、新しくなった色は10年後に観測しても変わっていなかった。新鮮な物質に対する宇宙風化の作用は、短期間では小さいようだ。

火星で観測史上最大の天体衝突

2022/11/04
火星探査機「インサイト」が2021年12月24日に、天体の衝突に伴う地震を検出した。このとき作られたクレーターは、形成の瞬間を人類が記録できたものとしては太陽系で最大のものだと考えられる。

月面クレーターの斜面は小天体衝突で変化し続ける

2022/10/31
月のクレーターの一部には、岩塊が斜面を転がった跡が残っている。このような活動によってクレーターは今も少しずつなだらかになっていると考えられるが、その原因は微小天体の衝突らしい。

リュウグウ粒子からガス成分を検出

2022/10/25
小惑星リュウグウの粒子からヘリウムなどの貴ガスが見つかった。また、「はやぶさ2」カプセル内の空間からもリュウグウ物質に由来する気体が検出された。