AstroArts Topics

アウトフロー

初期宇宙のクエーサーから強烈に噴き出す分子ガス

2024/02/08
初期宇宙の銀河で、星の材料である分子ガスが激しく大量に噴き出すアウトフローがとらえられた。分子ガスは短期間で枯渇するとみられ、アウトフローが遠方銀河の星形成を抑制するという理論予想を裏付ける結果だ。

初期宇宙にも存在したクエーサー直前段階の天体「ブルドッグ」

2023/12/22
すばる望遠鏡の観測から、クエーサーの直前段階で塵を吹き飛ばしている天体「ブルドッグ」が見つかった。さらにJWSTの観測で初期宇宙に見つかった極めて赤い天体もブルドッグらしいことがわかった。

銀河中心ブラックホールのジェットが抑制する星形成

2023/09/25
アルマ望遠鏡がくじら座の銀河M77の中心領域を観測し、分子ガスのアウトフローを発見した。超大質量ブラックホールから噴き出すジェットに起因するものとみられ、銀河中心で新たな星の誕生が抑制されている可能性を示唆している。

昔の環境が残る⼩マゼラン雲で、星の産声を初検出

2022/09/02
小マゼラン雲内の原始星では初めて、産声のように噴出する双極分子流が観測された。小マゼラン雲は100億年前の宇宙に近い環境なので、星の誕生する過程が昔から同じだった証拠となる。

天の川銀河中心部の喧噪から、赤ちゃん星の産声

2021/04/02
アルマ望遠鏡による観測から、星の誕生には適さない環境とされてきた天の川銀河の中心部「銀河中心分子雲帯」に、多数の赤ちゃん星が埋もれていることがわかった。

卵からかえったばかりの「星のヒナ」を発見

2020/08/13
おうし座分子雲の中にある「星の卵」をアルマ望遠鏡で観測した結果、誕生して数千年しか経ってないと思われる原始星、いわば「星のヒナ」が見つかった。

原始星から噴き出す2種類のガス流の起源

2019/03/01
アルマ望遠鏡による原始星の観測から、星から両極方向に噴き出す2種類のガス流の構造が詳細にとらえられ、低速で広がりを持つアウトフローのほうが、細く絞られた高速のジェットよりも先に放出され始めたという説を支持する結果が得られた。

大質量星形成領域の距離を精密に測定、原始星の存在も確認

2019/01/17
わし座の大質量星形成領域の年周視差の計測から、この領域までの距離が精密に求められた。さらに、アウトフローが検出され、この場所に原始星が存在していることが確認された。

大質量星形成領域における不定間隔なアウトフロー

2017/12/18
ぎょしゃ座に位置する大質量星形成領域「AFGL 5142」の水メーザー観測から、同領域で起こっているアウトフローが不定間隔で発生しており、その間隔が10年程度から100年以上までと非常に幅広いことが明らかになった。

星の誕生が別の星の誕生を引き起こす

2017/06/27
若い星から噴き出す高速のジェットが別の星の形成の引き金となったことを示唆する証拠が、電波観測で見つかった。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

超大質量ブラックホールからのアウトフロー内に幼い星の集団

2017/03/30
6億光年彼方の衝突銀河の観測で、超大質量ブラックホール付近からのアウトフローがとらえられ、その場所で星形成が進んでいることが確認された。

クエーサーから噴き出すガスの変動メカニズムに新知見

2016/06/07
信州大学などの研究グループがクエーサーを3年以上にわたってモニター観測し、クエーサーから放出されるアウトフローが時間変動する原因として、クエーサーの明るさの変動が関わっていることを確認した。

星の形成を妨げる超大質量ブラックホールからの風

2016/05/26
星形成が行われておらず中心部の超大質量ブラックホールから時おり風が吹き出すという特徴を持つ、「レッドガイザー」と呼ばれるタイプの銀河の観測から、星形成を妨げる原因となる銀河中でのガスの加熱が超大質量ブラックホールからの風によって引き起こされていることが明らかになった。