AstroArts Topics

中性子星

最重量の中性子星?最軽量のブラックホール?謎の重力波源

2020/06/26
太陽質量の23倍と2.6倍という高密度天体の合体による重力波が検出された。後者の質量は中性子星にもブラックホールにも当てはまらず、正体が注目される。

わずか240歳の中性子星

2020/06/23
わずか240年ほど前の超新星爆発で形成されたと思われる中性子星が見つかった。きわめて強い磁場を持つ「マグネター」としては観測史上最も若い。

謎の爆発現象AT 2018cowの正体に偏光観測で迫る

2019/11/13
アルマ望遠鏡による、高エネルギー突発天体「AT 2018cow」の観測から、この現象の起源は超新星爆発後に形成されるブラックホールなどが引き起こしたものだという説が有力であることが示された。

ショートガンマ線バーストにおけるX線超過成分の時間変動を解明

2019/11/05
ブラックホールなどの連星合体で発生するショートガンマ線バーストについて、バースト後に100秒ほど継続する低エネルギーのX線放射は指数関数的な減光で統一的に記述されることが示された。

中性子星の衝突で作られたストロンチウムを初検出

2019/10/29
2017年に観測された、中性子星同士の合体に伴って発生したキロノバと呼ばれる現象のデータの再分析から、この衝突で生成されたストロンチウムが初めて検出された。中性子星の衝突と重元素生成プロセスとを結び付ける重要な成果である。

わずか20日で現れ消えた謎のX線源

2019/09/10
NASAのX線天文衛星「NuSTAR」で渦巻銀河NGC 6946の中に明るいX線源が検出された。しかし10日後の観測では見つからず、その正体は謎に包まれている。

66億光年彼方で発生した中性子星合体のシグナル

2019/04/23
66億光年彼方の銀河で発生したX線バーストが、天文衛星「チャンドラ」でとらえられた。中性子星同士の合体により、強力な磁場を持つ「マグネター」が形成された現象に伴うものとみられている。

宇宙の重元素の起源を、核融合科学と天文学の協力で紐解く

2019/02/26
元素が吸収する光の波長などに関する「原子過程データ」を計算から構築した結果が、中性子星同士の合体現象に由来する現象「キロノバ」の分析に有用であることが確認された。中性子星合体で作られる重元素の起源解明に向け、核融合科学と天文学の協力が進められている。

LIGOとVirgoが4件の重力波イベントを新たに検出

2018/12/10
米国と欧州の重力波検出器「LIGO」「Virgo」で、2017年8月までに新たに4件の重力波が検出されたことが発表された。

従来の理解に反する、強い磁場を持つ中性子星からのジェット

2018/10/03
電波望遠鏡VLAによる観測で、強い磁場を持つ中性子星からジェットが噴き出していることが確かめられた。従来はこのような天体からジェットは放出されないと考えられており、新たな種類のメカニズムが働いている可能性がある。

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広がった赤外線放射が見られる中性子星

2018/09/21
ハッブル宇宙望遠鏡の観測で、ある中性子星の周囲の領域から赤外線放射のみが検出された。中性子星が塵の円盤に取り囲まれている可能性や、パルサー星雲が赤外線だけで見える特異なケースである可能性が考えられている。

爆発から6年経っても見えている超新星

2018/09/20
2012年に発見された超新星2012auは、爆発から6年後の今も見えている。その明るさを維持しているのは、爆発後に残された中性子星が作るパルサー星雲かもしれない。

増光がついに一段落した重力波源のX線

2018/06/05
昨年8月に重力波「GW 170817」が検出されてから数か月が経ち、X線の残光がついに増光のピークを迎えたようだ。今後は徐々に暗くなるとみられるが、その正体について新たな疑問も浮かんでいる。

ロングガンマ線バーストと超高輝度超新星との関係

2018/04/20
太陽の100億以上も明るく輝く超高輝度超新星と、強力なガンマ線放射が数秒以上続くロングガンマ線バーストの起源が、どちらも中性子星の一種「マグネター」であるとする統一モデルが発表された。自転軸と磁気軸のわずかなずれがエネルギーを発生させているという。

光のリングから同定された、孤立した中性子星

2018/04/12
小マゼラン雲の超新星残骸の中にリング状のガスが見つかり、その中心に存在するX線源が、超新星爆発の後に残された孤立した中性子星であることが確認された。

赤色巨星からの風で生き返った中性子星

2018/03/12
大質量星の「死骸」である中性子星が赤色巨星とペアになっている連星系で、赤色巨星から吹き付ける風によって中性子星がX線を放射し始めるという珍しい現象がとらえられた。

自転していない中性子星の限界質量

2018/01/22
中性子星の質量はほとんどが太陽質量の1.4倍前後だが、なかには太陽の2倍以上の質量を持つものも見つかっている。最新の研究によると、自転していない中性子星の限界質量は太陽の2.16倍になるという。

強磁場が荒れ狂う高速電波バーストの源

2018/01/15
高速電波バーストと呼ばれる起源不明の現象について、世界最大級の電波望遠鏡で観測が行われ、バースト源はきわめて磁場の強い極限環境にあることが明らかとなった。

重力波観測から導かれた中性子星の半径

2017/12/08
今年8月にとらえられた重力波GW170817の観測データに基づくシミュレーションによって、中性子星の半径について精密な下限値が導かれた。

光の偏りの小ささを観測、中性子星合体で金が作られることを独立に示唆

2017/10/24
8月17日に重力波が検出された中性子星同士の合体現象について、光の偏りが小さいという観測結果が得られ、金などの重い元素が中性子星合体で作られていることが光の明るさの観測とは独立に示された。