AstroArts Topics

太陽系

天王星と海王星に新衛星発見

2024/02/29
すばる望遠鏡などの観測から、天王星に1個、海王星に2個の新衛星が発見された。天王星の衛星数は28個、海王星の衛星数は16個となった。

極寒の夜を越えて再び目覚めたSLIM

2024/02/28
2月1日から休眠に入っていた月着陸実証機「SLIM」が、25日に地上から送られたコマンドに応答し、極低温の月面の夜に耐えて通信を再開した。越夜後に航法カメラがとらえた鮮明な画像も公開された。

SLIM、岩石などを観測し休眠

2024/02/05
1月28日に月着陸実証機「SLIM」の太陽光発電が回復し、地上との通信が確立された。復活したSLIMは周囲の岩石やレゴリスを観測し、完了後に再び休眠に入った。

リュウグウに彗星の塵が衝突した痕跡を発見

2024/01/29
小惑星リュウグウの試料から、彗星の塵との衝突でできた溶融物が見つかった。衝突した塵には生命の材料物質となる有機物が含まれていたこともわかった。

タンパク質構成アミノ酸が一部の天体グループだけに豊富に存在する理由

2023/12/25
タンパク質構成アミノ酸を分解する新たな水質化学反応が解明された。一部の天体グループだけでタンパク質構成アミノ酸が多く、小惑星リュウグウの試料などでは非タンパク質構成アミノ酸が豊富である理由を説明しうる成果だ。

惑星分光観測衛星「ひさき」運用を終了

2023/12/20
10年以上にわたり観測を行ってきた日本の惑星分光観測衛星「ひさき」の観測運用が終了した。

金星の赤道ジェットの生成・変動メカニズムを解明

2023/12/19
探査機「あかつき」が発見した金星「赤道ジェット」の生成・変動メカニズムについて、数値シミュレーションによる研究成果が発表された。地球には存在しない様々なタイプの惑星規模波が金星に存在することを示唆する結果が得られている。

リュウグウの岩石試料が始原的な隕石より黒いわけ

2023/12/15
リュウグウ試料と始原的なCIタイプ隕石はよく似ているとされるが、リュウグウ試料のほうがずっと黒い。隕石を加熱して比較した実験から、隕石は地球落下後に明るくなったとみられ、その母天体は本来黒かったと示唆されるという結果が得られた。

100年前の黒点観測記録が太陽活動の長期変動の研究に貢献

2023/12/11
三澤勝衛さんによる約100年前の黒点観測記録を現行のものと比較した結果、13年にわたる長期安定性が確認され、長期の太陽変動に関する参照データとしての重要性が認識された。

リュウグウ試料が示す、生命材料の輸送経路

2023/12/07
小惑星リュウグウの試料の分析で、砂の表面が窒化鉄に覆われていることが示された。生命材料となり得る窒素化合物が、太陽系の遠方から地球軌道付近まで輸送された可能性を示唆する結果である。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

彗星コマ中のアンモニア分子の起源

2023/11/28
ラブジョイ彗星の観測で、彗星コマ中でアンモニア分子が別の分子などから二次的に放出されているという結果が得られた。シミュレーションとの比較により、元の分子が太陽紫外線で分解されるまでの寿命も見積もられている。

リュウグウ試料に水循環で生じたクロム同位体不均質が存在

2023/11/15
小惑星リュウグウの分析で、クロム同位体組成に局所的な不均質が生じていることが突き止められた。リュウグウで過去に生じた激しい水質変成と水循環が原因とみられる。

探査機「ルーシー」が最初の目標小惑星に接近、衛星を発見

2023/11/07
8個の小惑星を次々に探査するNASAの「ルーシー」が最初の目標天体「ディンキネシュ」へのフライバイを行い、この小惑星に衛星があることを発見した。

宇宙嵐を発達させるプラズマは太陽風ではなかった

2023/11/06
「あらせ」と米欧の衛星の観測から、宇宙嵐の発達には太陽風よりも地球大気起源のプラズマの方が強く関わっていることがわかった。「宇宙嵐は太陽風で生じる」という見方を覆す結果だ。

オシリス・レックスのカプセルを開封、試料から炭素・水の証拠

2023/10/18
NASAの小惑星探査機「オシリス・レックス」のカプセルが開封され、小惑星ベンヌの試料分析が始まった。早くも炭素や水を含む鉱物が見つかっている。

金属小惑星を目指す探査機「サイキ」打ち上げ成功

2023/10/16
日本時間13日深夜、探査機「サイキ」が打ち上げられ、金属が豊富な小惑星「プシケ」を目指す6年の旅を開始した。

リュウグウの見え方が宇宙と実験室で違う理由

2023/10/03
小惑星リュウグウの反射スペクトルが、探査機「はやぶさ2」がその場で観測したデータと地球に持ち帰られたサンプルの分析とで大きく異なる原因は、リュウグウのようなタイプの小惑星では宇宙風化が進みやすいことにあるようだ。

探査機「オシリス・レックス」地球帰還、小惑星ベンヌの試料入りカプセルを届ける

2023/09/25
9月24日、探査機「オシリス・レックス」が小惑星ベンヌから持ち帰った試料を収めたカプセルが、米・ユタ州の砂漠に着地した。探査機は延長ミッションを開始し、小惑星アポフィスを目指す。

リュウグウ試料から始原的な塩と有機硫黄分子群を発見

2023/09/21
小惑星リュウグウの試料から、非常に多くの始原的な「塩」や多種多様な有機硫黄分子群が見つかった。リュウグウで水・有機物・鉱物反応による化学進化が起こったことを示す結果だ。

探査機「みお」、オーロラの源を解く水星の局所的コーラス波動を発見

2023/09/20
探査機「みお」が2021年と2022年に実施した水星フライバイ時に、水星周辺の電磁波を世界で初めて観測し、希薄なプラズマが分布する領域を伝わる電磁波「コーラス波動」の局所的発生を明らかにした。