AstroArts Topics

太陽風

宇宙嵐を発達させるプラズマは太陽風ではなかった

2023/11/06
「あらせ」と米欧の衛星の観測から、宇宙嵐の発達には太陽風よりも地球大気起源のプラズマの方が強く関わっていることがわかった。「宇宙嵐は太陽風で生じる」という見方を覆す結果だ。

水星探査機「みお」、X線オーロラを起こす電子を観測

2023/07/25
日欧の探査計画「ベピコロンボ」の水星フライバイ中に、JAXAの探査機「みお」が水星磁気圏を観測し、オーロラなどの原因となる電子が地球と良く似た機構で輸送されていることを明かした。

金星の大気は太陽風を阻む

2023/02/01
相次いで金星スイングバイした水星探査機「ベピコロンボ」と太陽探査機「ソーラーオービター」の観測により、金星へ吹き付ける太陽風が予想以上の高度で滞留していることがわかった。

【訃報】太陽風の概念を提唱、ユージン・パーカーさん

2022/03/23
3月15日、太陽風の概念を提唱したことで世界的に知られる太陽物理学者で、NASAの探査機にも名を残すユージン・パーカーさんが死去した。享年94。

太陽風だけで水を生成できることを実証

2021/03/05
月や小惑星の表面に太陽風が当たるだけで水分子が生成されうることが、実験によって示された。月の表層に含まれる水を推計する上で重要な結果だ。

宇宙空間でイオンが電子より高温になる理由を解明

2020/12/22
太陽風やブラックホール周辺などで見られるプラズマでは、イオンの方が電子より高温になっている。そのメカニズムが初めてシミュレーションで明らかにされた。

彗星でも「オーロラ」が発生する

2020/09/28
探査機「ロゼッタ」の観測によれば、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を包むガスの中では、地球などのオーロラと同じ仕組みで遠紫外線が発生している。

パーカー・ソーラー・プローブの初期成果、太陽の折れ曲がる磁場や塵の穴を観測

2019/12/12
NASAの太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が3回の太陽フライバイで得た最初の科学成果が発表された。

地球大気の流出量は磁気嵐のタイプによって異なる

2019/07/30
磁気嵐の発生時に地球の極域から宇宙空間へと大気が流出する現象について、コロナ質量放出に由来するタイプの磁気嵐の時に流量が特に多くなることがレーダー観測から明らかになった。

太陽風によって温められる木星大気

2019/04/16
太陽風により木星の極域で生じるオーロラが、従来考えられていたよりも深い部分まで木星大気を加熱していることが明らかになった。この変化は太陽風の到達から1日以内という素早い反応を見せることもわかった。

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太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」打ち上げ

2018/08/13
日本時間12日夕方、太陽探査機「パーカー・ソーラー・プローブ」が打ち上げられ、7年に及ぶ探査ミッションが始まった。探査機は最終的には太陽から600万kmまで近づき、太陽コロナや太陽風などを調査する。

太陽の外部コロナの構造

2018/07/26
太陽観測衛星「STEREO」の画像の詳しい解析から、太陽の外部コロナの構造が調べられた。これまで低解像度の画像から描かれていた外部コロナの姿を一変させる発見がもたらされている。

太陽風が吹くと太陽圏が膨らむ

2018/06/14
2014年に圧力が5割増加した太陽風が太陽圏に与えた影響が最新の研究によって調べられ、太陽圏が膨らんだり変形したりする様子が明らかになった。

太陽からの紫外線が火星の大気散逸に及ぼす影響

2018/02/15
火星は重力が弱く磁場もないため、最も外側の大気は太陽風によって宇宙空間へ容易に流れ出していく。この散逸過程において太陽の紫外線が驚くべき役割を果たしている可能性が示された。

火星にねじれた磁場の尾が存在

2017/10/27
火星探査機「メイブン」の観測データから、火星に磁場の尾があり、その尾が太陽風との相互作用でねじれていることが明らかになった。尾を形成するプロセスによって、火星大気の宇宙空間への流出が引き起こされている可能性があるという。

月の土壌に含まれる水の全球分布図

2017/09/20
月の土壌中に含まれる水の全球分布図が作成された。将来の月探査における水の供給源となり得る場所を示すものである。

太陽系最強の木星磁気圏に太陽風の影響

2017/01/26
惑星分光観測衛星「ひさき」の観測から、木星磁気圏の内部にまで太陽風が影響を及ぼしていることが示された。強力な木星磁気圏の内部深くに守られている木星の近くには太陽風の影響は及ばないという従来の考えを覆す観測結果だ。

オーロラエネルギー取り込みの仕組みを衛星観測で解明

2016/07/27
オーロラ爆発のエネルギー源となる太陽風の地球磁気圏への取り込みが、約7万kmの広範囲にわたって5時間以上継続することが、人工衛星ジオテイルとMMSの観測から明らかにされた。エネルギーの取り込みが磁気リコネクションによって起こることを示す結果である。

「ひさき」で探る、木星のX線オーロラと太陽風の関係

2016/03/23
木星のX線オーロラは、光速に近い速度のイオンが木星大気に衝突して発光すると考えられている。そのイオンの加速メカニズムに太陽風が大きく影響している可能性が高いことが、惑星分光観測衛星「ひさき」の観測などから示唆された。

メイブンが解明した、太陽風による火星大気のはぎ取り

2015/11/10
NASAの火星探査機「メイブン」の観測から、かつては温暖で水が存在したとみられる火星が現在のように冷たく乾燥した惑星となった過程において、太陽風による火星大気のはぎ取りが重要な役割を果たしたらしいことが解明された。