AstroArts Topics

大気

火星の砂嵐が大気を酸化させた可能性

2023/02/06
火星で砂嵐が発生すると、水に由来する水素ガスの流出が促進されることが知られていたが、水を構成するもう一つの要素である酸素は、逆に流出しにくくなる可能性が明らかになった。

ヒヤデス星団で褐色矮星の姿がとらえられた

2022/12/28
ヒヤデス星団に属する恒星を巡る褐色矮星が直接撮像で見つかった。この天体HIP 21152 Bは、質量が精密に求められた褐色矮星としては最も軽く、巨大ガス惑星に近い。

木星の気温変化は季節と無関係だが規則的

2022/12/27
40年以上にわたる木星の観測データから、大気の対流圏が決まったパターンで暖かくなったり寒くなったりしていることがわかった。変化は規則的だが、木星が太陽の周りを回る周期とは一致しない。

地球型惑星の大気は強い紫外線に負けない

2022/12/20
低温度星の近くを公転する系外惑星は強いX線と紫外線を受けるため、すぐに大気を失うと考えられていた。これに対し、十分な冷却効果が働き大気を維持できるとするシミュレーション結果が発表された。

系外惑星の大気から二酸化炭素を検出

2022/09/01
ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の観測によって、太陽系外では初めて、惑星の大気中から二酸化炭素が検出された。

恒星に隠された系外惑星の光から大気の特性を解明

2022/04/27
巨大ガス惑星「ホットジュピター」25個の食現象の分光データから、この種の系外惑星が「集団」として持つ大気成分や温度の傾向などが示された。

過去20年の海王星の温度に予想外の変化

2022/04/14
季節変化に約40年かかるはずの海王星で、過去20年の成層圏の気温が急激に低下・上昇していたことがわかった。大気の化学的性質や太陽活動などの影響かもしれない。

木星の「熱すぎる高層大気」の原因はオーロラだった

2021/08/13
木星の高層大気が異常な高温になっている謎の現象の原因が、高緯度領域で発生するオーロラであることが明らかになった。

地球の天気予報並みの高解像度で行う金星大気シミュレーション

2021/06/23
地球の天気予報に匹敵するくらい細かく金星の大気を分割して行ったシミュレーションで、未発見の小規模な波が大気中にあり、これがスーパーローテーションとも関係していることが示唆された。

「ウルトラホットジュピター」でOH分子を発見

2021/05/06
恒星のすぐ近くを回る木星型惑星の中でも特に高温の「ウルトラホットジュピター」と呼ばれる系外惑星の大気から、初めてヒドロキシルラジカル分子が検出された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

金星の大気にリン化水素を検出

2020/09/17
生命の指標にもなるリン化水素(ホスフィン)が金星の大気から検出された。この苛酷な環境に生命が実在する可能性は低いが、リン化水素の量は既知の化学反応等では説明できない。

冥王星の大気崩壊が急速に進行

2020/06/18
2019年7月に起こった冥王星による恒星の掩蔽を観測したデータの解析から、掩蔽観測時の冥王星の大気圧が2016年と比べて約20%低下したことが明らかになった。

太古の火星は温暖化と寒冷化を繰り返していたかもしれない

2020/05/27
NASAの火星探査車「キュリオシティ」が、太古の火星に水が数百万年も流れ続ける温暖な時期があった証拠と湖が凍ってしまう寒冷な時期があった証拠を発見した。

鉄の雨が降る惑星

2020/03/17
地球から640光年離れた系外惑星で、摂氏2400度に達する昼側の大気に蒸発した鉄が含まれることを示す観測データが得られた。1500度と比較的「涼しい」夜には鉄がなくなるので、昼から夜に切り替わる部分では鉄の蒸気が雨となって降り注いでいるようだ。

高緯度ほど不安定、金星大気の熱構造

2020/03/04
探査機「あかつき」などによる観測から、金星の高度40~85kmにおける気温分布が調べられた。金星では高緯度ほど大気が不安定な領域が広がっており、地球の大気構造とは反対の傾向にあるようだ。

TRAPPIST-1の地球型惑星は一度大気を失い、回復した

2020/02/04
地球サイズの惑星を7個持つTRAPPIST-1の惑星の大気は、地球大気などど同様に天体衝突や火山活動などで二次的にもたらされたものである可能性が高いという研究結果が発表された。

系外惑星の大気からヘリウムを初検出

2018/05/11
ハッブル宇宙望遠鏡による観測で、系外惑星「WASP-107 b」の大気からヘリウムが検出された。太陽系外の惑星でヘリウムが検出されたのは初めてのことだ。

ホットサターンの大気に大量の水

2018/03/09
土星サイズの高温の系外惑星「WASP-39 b」の観測から、その大気に大量の水蒸気が存在するらしいことが示された。系外惑星の大気に関するこれまでで最も詳しい情報によれば、WASP-39 bは太陽系の惑星とはかなり異なる形成過程を経たようだ。

地球大気の歴史を紐解いて系外惑星の生命を探す

2018/02/26
過去の地球大気の組成を系外惑星の環境に当てはめてモデル化することで、系外惑星に存在する生命の痕跡を観測でどの程度検出できるかを推定する研究が行われた。

太陽からの紫外線が火星の大気散逸に及ぼす影響

2018/02/15
火星は重力が弱く磁場もないため、最も外側の大気は太陽風によって宇宙空間へ容易に流れ出していく。この散逸過程において太陽の紫外線が驚くべき役割を果たしている可能性が示された。