AstroArts Topics

原始惑星系円盤

アルマ望遠鏡が惑星形成の「最初の一歩」をとらえた

2023/10/10
若い原始星を取り巻く原始惑星系円盤がアルマ望遠鏡で観測され、円盤に含まれる塵の性質が調べられた。惑星ができる前の円盤で塵の様子がわかったのは世界初だ。

巨大惑星に収縮する前の塊、若い星の周囲で発見

2023/07/28
若い星の周りに分裂中の渦巻構造が検出された。木星のような巨大惑星は塵が降り積もって成長したという説が有力だが、この星では大きな塊が収縮することで惑星が生まれるかもしれない。

塵の塊が衝突するだけでは惑星の種にならない

2023/07/13
数値シミュレーションにより、固体微粒子が一定以上集まった塊同士は衝突しても跳ね返ってしまい、合体しにくいことがわかった。惑星の種となる微惑星の形成シナリオに重要な示唆を与える発見だ。

惑星が誕生するタイミングをとらえる

2023/06/30
アルマ望遠鏡の観測で、誕生から1~10万年しか経ってない原始星の周囲では惑星形成の兆候が乏しいことが明らかになった。惑星系の形成は中心星の誕生後約10~100万年で急激に進むことを示している。

木星と土星の共鳴が鍵、地球型惑星と小惑星帯形成の統一シナリオ

2023/04/03
かつて木星と土星の公転周期が2:1の平均運動共鳴に近い配置だったと仮定することで、地球型惑星と小惑星帯の形成を初めて同時に説明できる新しいシナリオが、数値シミュレーションで見つかった。

水蒸気で囲まれた原始星に、太陽系の水が経てきた歴史を見る

2023/03/23
星周円盤内の水が広い範囲で水蒸気になっている珍しい原始星が観測された。この円盤の水は同位体比が星間雲と同じであることから、太陽系などの惑星系に存在する水も星間雲に由来するようだ。

原始惑星系円盤の内側に隠れていた大量のガス

2023/01/17
若い星を取り巻く、形成から比較的時間が経過している原始惑星系円盤に含まれるガスを新しい手法で測定した結果、惑星の材料となるガスが予想外に豊富に残っていることがわかった。

原始惑星系円盤の一酸化炭素は氷に隠れていた

2022/08/26
原始惑星系円盤を観測する際は一酸化炭素の放つ光がよく利用されるが、その一酸化炭素の観測量が理論的予測より少ないという問題があった。どうやら氷の塊の中に隠れているらしい。

原始惑星系円盤の内外で異なる物質組成

2022/08/18
若い恒星を取り巻く原始惑星系円盤の観測で、内側と外側の炭素同位体比が異なることが示された。この比は惑星の起源を探るために使えるかもしれない。

形成中の惑星を取り巻く円盤からガスを初検出

2022/08/15
推定160万歳という若い恒星系の中で生まれた惑星を取り巻く周惑星円盤らしき構造をアルマ望遠鏡がとらえ、周惑星円盤では初めてとなるガスの検出にも成功した。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

太陽系の惑星を急成長させた前線

2022/04/12
太陽系の惑星は、太陽に近くて水が蒸発する内側と遠すぎて水が凍る外側の境界、「スノーライン」で急激に成長して形成された可能性がシミュレーションで示唆された。

太陽系と異なるプロセスで形成中の惑星

2022/04/08
200万歳という若さの星に、まさに形成中の惑星が見つかった。「ボトムアップ」で作られた太陽系の惑星と違い、「トップダウン」で生まれたと考えられている。

原始惑星系円盤でジメチルエーテルを初検出

2022/03/11
これまでに原始惑星系円盤で確認された中では最大の分子であるジメチルエーテルが、若い星で初めて見つかった。

星系への侵入者、原始惑星系円盤を乱す

2022/01/20
アルマ望遠鏡などの観測で、若い連星系に外部から天体が飛来し、星の周りに形成されていた原始惑星系円盤をかき乱している様子がとらえられた。

原始惑星系円盤内のダストが散逸するまでの時間

2021/12/22
赤外線天文衛星「あかり」と「WISE」の観測にもとづき、惑星の材料となる原始惑星系円盤のダストは、円盤の中間でも外側でもほぼ同じ時間で散逸することが明らかにされた。

「天空の降灰」が惑星を咲かせている可能性

2021/12/16
原始惑星系円盤の中心星に引き寄せられた塵は火山のように巻き上げられ、灰のように円盤に積もることがシミュレーションで示唆された。この「降灰」が惑星形成にも貢献しているかもしれない。

塵粒から巨大ガス惑星まで、成長の道筋を解明

2021/11/25
誕生直後の太陽系で、0.1μmサイズの微粒子が集まって直径数万kmの巨大ガス惑星になるまでの過程を統一的に説明できるシミュレーションモデルが初めて開発された。

移動する惑星が原始惑星系円盤にリングを作る可能性

2021/11/18
多くの原始惑星系円盤に見られるリング状構造は、円盤内で生まれた惑星によって作られると考えられてきたが、さらにその惑星の軌道が内側へと移動することで円盤を刻んでいる可能性が示された。

地球型惑星や水星型惑星の形成につながる中心星の組成

2021/10/25
岩石型系外惑星と中心星の組成の間につながりがあることが、観測で初めて確かめられた。惑星の形成過程を理解する上で重要な情報となりそうだ。

アルマ望遠鏡が描く双子の星の軌道運動

2021/10/11
若い連星系において、「恒星どうしの公転軌道」「それぞれの恒星の周りに広がる2つの原始惑星系円盤」が全て異なる平面上にある天体が、アルマ望遠鏡の観測データから見つかった。