AstroArts Topics

太陽系

冥王星最接近から1年 研究者が選ぶ「ニューホライズンズ」の10大発見

2016/07/20
探査機「ニューホライズンズ」が冥王星のフライバイ観測を行ってから7月14日で1年を迎えた。現在までのニューホライズンズによる発見トップ10などを挙げながら、2015年7月14日を振り返ってみよう。

探査機「ジュノー」、木星周回軌道からの初画像

2016/07/13
7月5日に木星周回軌道に入ったNASAの探査機「ジュノー」が、観測軌道から撮影した初画像の一部が公開された。木星の大赤斑やガリレオ衛星が見える。

火星の衛星は巨大天体衝突で形成可能、シミュレーションで解明

2016/07/06
火星の衛星フォボスとダイモスの起源は捕獲説と巨大天体衝突説が考えられているが、コンピュータ・シミュレーションで巨大天体衝突説が検証され、衛星が作られる過程が解明された。地球の月の起源と同様、火星の衛星も「ジャイアント・インパクト」によって形成可能だという。

探査機「ジュノー」、木星周回軌道への投入に成功!

2016/07/05
2011年8月に打ち上げられたNASAの木星探査機「ジュノー」が日本時間5日昼過ぎ、無事に木星周回軌道に投入された。約20か月間、内部構造や大気、磁場などを観測する予定だ。

探査機ドーン、主要ミッションを終了

2016/07/01
2007年に打ち上げられ小惑星ベスタと準惑星ケレスの周回探査を行ってきた探査機「ドーン」が、6月30日に主要ミッションを完了した。

過去の火星大気は酸素が豊富だったかもしれない

2016/07/01
火星探査車「キュリオシティ」が酸化マンガンを発見した。過去の火星の大気中には現在より豊富に酸素が存在していた可能性を示すものだ。砂の模様からも火星の歴史を知る手掛かりが得られている。

海王星に新たな暗斑が出現

2016/06/28
ハッブル宇宙望遠鏡の観測画像から、海王星の大気中に新たな暗斑が出現していることが確認された。過去に2回見られていたものだが、今世紀になってからは初めてとなる。

火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見

2016/06/27
火星のゲール・クレーターで調査を続けている探査車「キュリオシティ」が鱗珪石という鉱物を発見した。火星では起こらなかったと考えられている高温の火山活動で作られるはずの鉱物が存在するということは、火星の歴史を考え直す必要があるのかもしれない。

微粒子表面に残る、40億年以上にわたる小惑星イトカワの歴史

2016/06/23
探査機「はやぶさ」が2010年6月に地球に持ち帰った、小惑星イトカワの微粒子の表面模様を分析したところ、微粒子表面に40億年以上昔から現在に至るまでの歴史が刻まれていることが明らかになった。

地球の新しい準衛星、小惑星2016 HO3

2016/06/22
地球に近い軌道を持ち地球と共に太陽の周りを公転する、擬似的な月のような小惑星「2016 HO3」が発見された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

太陽系第9惑星は他の星から盗まれた惑星かもしれない

2016/06/01
太陽系の「第9惑星」に関するコンピュータシミュレーションによる研究から、この天体が元々は他の恒星の周りを回っていた系外惑星だったかもしれないという説が発表された。

小惑星が運んできた月の水

2016/06/01
アポロ計画で月から地球に持ち帰られたサンプルの分析や探査機の観測で、月に水が存在していることが明らかになっているが、最新の研究によると、月の水の大部分は小惑星がもたらしたものだと考えられるという。

1ピクセルあたり80m、史上最高解像度の冥王星画像

2016/05/31
探査機「ニューホライズンズ」がとらえた、これまでで最も詳細な冥王星の画像が公開された。窒素の氷で覆われた平原や不規則な形をした山脈、無数の穴の空いた地形などが見られ、それらの形成プロセスなどを研究するうえで大きな助けとなりそうだ。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星にアミノ酸やリンを検出

2016/05/30
探査機「ロゼッタ」の観測により、アミノ酸の一種であるグリシンがチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に見つかった。彗星にグリシンが検出されたのは初めてのことで、彗星などの小天体によって生命の素となる物質が地球へ運ばれた可能性を示す探査結果だ。

HSTがとらえた火星の最新画像と、火星の津波や高層雲に関する研究成果

2016/05/25
5月31日の地球への最接近を前に見ごろを迎えている火星を、ハッブル宇宙望遠鏡が鮮明にとらえた。また、34億年前の火星に巨大隕石が2度衝突し大津波が引き起こされた可能性を指摘する研究成果や、火星上空に突然現れる高層雲は宇宙天気の変化と関係があるかもしれないという研究成果も発表された。

銀河群観測の画像に偶然写り込んだチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星

2016/05/18
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラHSCが、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の姿を「偶然」とらえた画像が公開された。

ISSで起こる電子の集中豪雨

2016/05/18
国際宇宙ステーションに設置された観測装置CALETによるデータから、ISSが磁気緯度の高い地域を通過する際、数分間にわたり大量の放射線電子が降り注ぐ「電子の集中豪雨」が起こっていることが初めて明らかになった。「オーロラのさざ波」を感じて大気に落とされたバンアレン帯の電子だと考えられている。

無名の太陽系天体としては最大、太陽系外縁天体2007 OR10

2016/05/17
探査衛星「ケプラー」と赤外線天文衛星「ハーシェル」の観測データから、太陽系外縁天体2007 OR10の大きさが約1500kmと計測され、まだ名前のついていない太陽系内天体としては最大であることが明らかになった。

イオの周囲に見られるプラズマトーラスの加熱

2016/05/16
惑星観測用宇宙望遠鏡「ひさき」が、木星の衛星「イオ」の大気から宇宙空間に放出されてプラズマ状態となったガスを観測し、とくにイオの周りでプラズマが非常に高温となっていることを明らかにした。プラズマ加熱のメカニズムを解明する手がかりになると期待される。

メッセンジャー観測のデータから作成、水星全球の立体モデル

2016/05/11
NASAの水星探査機「メッセンジャー」が取得したデータから、初めて水星全球の立体モデルが作られた。水星全体の地形が驚くほど詳細にわかり、水星の地質学的な歴史を解明していく道が開かれた。