世界初「ライブGND」搭載「OM-1 Mark II」新発売
【2024年2月5日 星ナビ編集部】
OMデジタルソリューションズ株式会社(本社:東京都八王子)が、ハーフNDフィルター効果をコンピュテーショナルフォトグラフィ機能で再現した「ライブGND(グラデーションND)」機能を搭載したマイクロフォーサーズ規格ミラーレス一眼カメラ、「OMSYSTEM OM-1 Mark II」を2月23日に発売すると発表した。
「OMSYSTEM OM-1 Mark II」は、OMSYSTEMブランドの名を冠した新たなフラッグシップモデル。ハードなアウトドアユースに耐える防塵・防滴設計や、摂氏マイナス10度の耐低温性。薄明時の手持ち星景を可能にする最大8.5段の効果を持つボディー内5軸手ぶれ補正。LiveMOSセンサーは有効画素数2037万画素の裏面照射積層型で、最新画像処理エンジンにより高精細な画像を作り出すという。価格はオープンだが、量販店価格でボディのみ税込30万円前後。
- ■ 主な特長
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- 裏面照射積層型Live MOSセンサーと画像処理エンジン「TruePicX」が生む高画質
- ハーフNDフィルターの効果をGND段数、タイプを確認しながら操れる世界初「ライブGND」
- 「AI被写体認識AF」がさらに進化、新たに人物認識に対応
- メモリー増設により連続撮影可能枚数が大幅アップ、高速撮影能力が向上
- ハードな撮影条件に対応する高い防塵・防滴・耐低温設計、信頼のダストリダクションシステムも搭載
主な特長の詳細
■ 1. 裏面照射積層型Live MOSセンサーと画像処理エンジン「TruePic X」が生む高画質
「OM SYSTEM OM-1 Mark II」は「有効画素数2037万画素裏面照射積層型Live MOSセンサー」と、最新の画像処理エンジン「TruePic X」(トゥルーピック エックス)を搭載、定評ある高解像レンズ「M.ZUIKO DIGITAL」との組み合わせにより、センサーサイズの常識を覆すOM SYSTEMカメラ史上最高の高画質が得られる。ミックス光などの難しい条件でもクリアな色再現が得られるようAWBのアルゴリズムを改善、さまざまな光源下で適切な色調の作品が得られる。
また、強力なボディー内5軸手ぶれ補正を備え、補正効果はボディー単体で世界最高の最大8.5段に向上、「5軸シンクロ手ぶれ補正」でも最大8.5段、薄明時の星景写真などフットワークを活かしての手持ち撮影領域がさらに広りそうだ。
■ 2. ハーフNDフィルターの効果をGND段数、タイプを確認しながら操れる世界初「ライブGND」
明暗部をコントロールして、印象的な作品に変えるハーフNDフィルターの撮影効果をコンピュテーショナルフォトグラフィにより再現した、世界初の「ライブGND(グラデーションND)」機能を搭載。ライブGNDでは、フィルター段数(GND2、GND4、GND8)、フィルタータイプ(Soft、Medium、Hard)を、EVFもしくは背面モニターでリアルタイムに確認でき、効果がかかる位置や角度の調整も行え、意図に合った作画が行える。レンズへのフィルター装着が不要なため、超広角レンズや魚眼レンズなど前面にフィルターネジの切られていないレンズでも、ハーフNDフィルターの効果を作画に活かすことができる。
夜景と星空を撮る時に都市部の露出オーバーを緩和したり、薄明中の地上風景が黒く潰れるのを防ぐことができるなど星景写真撮影にも有用だ。好評の「ライブND」では、段数の上限がND64相当からND128相当に拡大され、より大きな段数が必要なシーンにも対応可能となった。
そのほか、複数枚の画像を合成、ISO感度約2段分のノイズを低減しながらセンサーサイズを超えた高解像画像を生成する約5000万画素の「手持ちハイレゾショット」、同じく約8000万画素の「三脚ハイレゾショット」を備え、それぞれハイレゾショット時のRAWは14ビットでの記録が可能。さらに明るく変化した部分のみを比較明合成する「ライブコンポジット」、被写界深度をコントロールできる「深度合成」といった便利なコンピュテーショナル フォトグラフィ機能を備え、さまざまな撮影シーンに対応している。
■ 3. 「AI被写体認識AF」がさらに進化、新たに人物認識に対応
ディープラーニング技術を活用して開発した「AI被写体認識AF」、フォーミュラーカー・バイク、飛行機・ヘリコプター、鉄道、鳥、動物(犬・猫)に加え、新たに人物の認識も可能になった。これは定評ある顔優先/瞳優先AFを「AI被写体認識AF」として統合・発展させたもので、人物が横向きや後ろ向き、目や口が隠れていてもオートフォーカスが働くよう認識能力が向上している。「AI被写体認識AF」では、画像処理エンジン「TruePic X」の高速演算により、リアルタイムに被写体の移動を検出、画面内で移動する被写体を逃さず追尾、人の操作では追いきれないドライバーのヘルメット、鳥・動物の目を追い続けることができる。人物、動物などでは最大8体まで検出、どのターゲットを追うかの選択も可能になり、作画上の自由度が増している。スーパーコンパネ上で検出被写体の設定が迅速に行えるなど操作性もさらに向上し、ストレスのない撮影が行える。
ライブニュー時の拡大表示は最大14倍なので、マニュアルフォーカスでの天体撮影時のピント合わせも容易。従来からの「星空AF」も搭載されているので、ピント合わせの苦手な人も気軽に天体写真を楽しめる。
■ 4. メモリー増設により連続撮影可能枚数の大幅アップ、高速撮影能力が向上
1stレリーズで記録を開始、2ndレリーズの瞬間からさかのぼって記録することで、人の反応タイムラグが原因で撮り逃がした瞬間も確実にとらえるプロキャプチャーも搭載、AF/AE固定で最高約120コマ/秒、AF/AE追従でも約50コマ/秒の高速連写が行え、素早い動きの瞬間を確実にとらえることができる。搭載バッファメモリーの増設により、プロキャプチャー時にさかのぼって撮影可能な枚数は約99枚に増えている(「OM SYSTEM OM-1」では70枚)。同様に連写撮影、約120コマ/秒時の連写枚数もJPEGで約219枚、RAWで約213枚(「OM SYSTEM OM-1」はそれぞれ約92枚)にアップ、高速撮影能力が大幅に向上した。
高速連射性能が向上したことにより、皆既日食の第2・第3接触前後の連射や、ISSの太陽面通過などを動画記録以上の時間分解能で高精細に捉えることができる。
■ 5. ハードな撮影条件に対応する高い防塵・防滴・耐低温設計、信頼のダストリダクションシステムも搭載
堅牢で軽量なマグネシウム合金ボディーの適所にシーリング部材を効果的に配置することで、高い防塵・防滴設計(防塵・防水保護等級IP53 )に対応、低温下においても確実に動作する耐低温として摂氏マイナス10度を実現、夜露の降りる中での星景撮影や冬季の天体撮影でも安心だ。
ファインダーは576万ドット有機EL(OLED)、高い解像度と見やすいファインダー倍率0.83倍、表示遅れ0.005秒、120コマ/秒の高速表示で光学ファインダーのクリアさに迫りつつ、暗い場面でも被写体が判別可能、シャッターを切る前に撮影イメージが得られるといった電子ビューファインダーならではの利点を併せ持つ。加えて雨中等の撮影でも曇りにくく、クリアな視界が得られる防曇処理も施されている。
- ■ 天体写真での注目機能
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- 「ライブコンポジット」機能でカメラ内比較明合成
- 「ライブバルブ」機能で露光積算状況を確認しながらの長時間露光
- カメラが星にピントを合わせてくれる「星空AF」搭載
- 「ライブGND」機能でハーフND効果をカメラ内で実現
- 高速連射対応で日食やISS対面通過を撮影
- 8.5段までの手ぶれ補正で手持ち星景の撮影領域が拡大
■ 『OM-1 Mark II いいね!キャンペーン』実施中
「OM SYSTEM OM-1 Mark II」の発売を記念して、発売日までに「いいね!」登録することでお得になる、『OM-1 Mark IIいいね!キャンペーン』が展開中。「OM SYSTEM OM-1 Mark II」発売前に登録して、OM-1 Mark IIボディー、12-40mm F2.8 PRO II レンズキット、12-45mm F4.0 PRO レンズキットを購入すると、もれなく1万円分のVISAギフトカードがもらえる。 キャンペーン登録期間は 2024年2月22日(木)まで、対象商品購入期間は2024年2月23日(金)~ 4月10日(水)、応募期間は2024年4月24日(水)まで。
■ 「星ナビ」3月号で OM-1 Mark II 解説記事を掲載
発売中の「星ナビ」3月号で、OM-1 Mark II の「ライブGND(グラデーションND)」による新しい星景写真の作画の可能性や、手持ち星景写真などをカメラマンの北山輝泰さんがレポートしています。
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