AstroArts Topics

恒星・銀河

天の川銀河最強の宇宙線源、初めて候補を発見

2021/03/09
宇宙線を極めて高いエネルギーまで加速させる天体「ペバトロン」の初めての候補として、超新星残骸「G106.3+2.7」が同定された。

赤色超巨星の表面温度を正確かつ手軽に測定する新手法

2021/03/04
超新星爆発前の大質量星の姿である赤色超巨星は、表面温度を正確に測定するのが難しいとされてきたが、鉄原子が吸収する赤外線スペクトルを調べるだけという手軽ながら高精度の新しい手法が開発された。

連星の誕生、星の種が分裂している場面を初めて観測

2021/03/03
アルマ望遠鏡が、赤ちゃん星が誕生する直前の分子雲コアの内部構造をとらえた。そのうちの一つではガスと塵が複数の塊に分裂していて、連星系に発達するとみられる。

重い赤ちゃん星の周りで作られる炭素の鎖

2021/03/02
国立天文台野辺山の電波観測によって、星間分子の一種である炭素鎖分子が、比較的温度が高い、重い原始星の周りでも作られることが初めてわかった。

はくちょう座X-1ブラックホールの質量は太陽の21倍

2021/02/25
恒星質量ブラックホール「はくちょう座X-1」までの精密な距離測定をもとに、このブラックホールの質量が従来の推定より5割ほど重い、約21太陽質量であることが判明した。

3連星の中で逆回転する惑星たち

2021/02/24
3つの恒星からなる連星K2-290の主星に、恒星の自転とは逆方向に公転する惑星が2つ見つかった。伴星の影響で原始惑星系円盤がひっくり返ったらしい。

宇宙の初期状態を逆算する「時短テクニック」

2021/02/22
現在における宇宙の大規模構造から宇宙初期の密度ゆらぎを逆算し、インフレーション理論を検証する上で、「再構築法」と呼ばれる近似的手法が有効であることがわかった。

アルマ望遠鏡、赤ちゃん星から吹く風をとらえる

2021/02/16
アルマ望遠鏡が原始星「HH 212」を撮影し、星の周辺から噴き出す風の形を詳細にとらえた。この風が星周辺の円盤から回転の勢いを抜き取り、ガスを落下させて原始星を成長させている。

天の川銀河の中心に「ミニ超新星」の残骸

2021/02/15
天の川銀河の中心方向にある超新星残骸いて座Aイーストが、小規模な爆発として分類が提唱されているIax型超新星で作られた可能性が示された。

ベテルギウスの爆発は10万年以上先になりそう

2021/02/12
ベテルギウスの明るさの変化を理論分析した結果、超新星爆発を起こすまでまだ10万年程度の時間が残されていることがわかった。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

温度の低い新星爆発で生まれた分子を検出

2021/02/09
アマチュア天文家と京都産業大学のグループの共同観測で、カシオペヤ座の新星から炭素分子とシアンラジカル分子が見つかった。新星での検出は史上2例目だ。

古い矮小銀河の周りに広がるダークマターハロー

2021/02/08
天の川銀河のそばにある矮小銀河が、大きく広がったダークマターのハローを持つことがわかった。宇宙最初の銀河ができた過程を知る手がかりになるかもしれない。

すばる望遠鏡HSCのデータアーカイブが始動

2021/02/04
すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「ハイパー・シュプリーム・カム」が観測した1.5億個もの天体の位置、明るさ、色などの情報を含むデータが公開された。

銀河の衝突で活性化も沈静化もする中心ブラックホール

2021/02/02
銀河同士の衝突は、中心部の超大質量ブラックホールにガスを流入させ、明るく輝かせるきっかけとなる。だがその活動を止めるきっかけもまた、銀河衝突かもしれない。

宇宙一小さな銀河から導かれるダークマター理論への制限

2021/02/01
宇宙最小クラスの超低輝度矮小銀河の観測から、ダークマターの密度が理論予測よりもはるかに大きく、ダークマターは散乱しにくく密になりやすいことが示された。

TRAPPIST-1の7惑星の密度は似ている

2021/01/29
赤色矮星「TRAPPIST-1」を巡る7個の惑星の密度はどれも同じくらいで、地球よりはやや小さいことが観測データの再分析から示された。

原始星円盤の形成初期に存在するリング、惑星の早期形成を示唆

2021/01/28
リング構造を持つ原始星ですでに惑星形成が始まっている可能性がシミュレーションと観測結果から示された。惑星は従来のシナリオよりもずっと早く、原始星と共に作られ始めるのかもしれない。

10年間隔の画像を比較して超新星爆発の年代を逆算

2021/01/22
ハッブル宇宙望遠鏡が10年の時を隔てて撮影した超新星残骸1E 0102.2-7219は、わずかに広がっていた。そこから逆算すると、爆発は3世紀ごろに地球で観測できた可能性がある。

ISSの装置で宇宙線炭素・酸素のエネルギースペクトルの観測に成功

2021/01/21
国際宇宙ステーションに設置されている宇宙線電子望遠鏡「CALET」が、宇宙線中の炭素・酸素原子核のエネルギースペクトルを広範囲で観測することに成功した。

全天の3分の1をカバー、10億個の銀河マップ

2021/01/20
6年にわたり実施されてきた「DESIレガシー撮像サーベイ」の最終データが公開された。10億個以上の銀河の分布図や、1200例以上の重力レンズの新発見といった成果が発表されている。