AstroArts Topics

磁場

天の川銀河中心のブラックホールの縁に渦巻く磁場構造を発見

2024/04/03
天の川銀河中心の超大質量ブラックホール「いて座A*」の縁に渦巻く強い磁場構造が見つかった。M87銀河の中心ブラックホールにも同様の構造が存在しており、全てのブラックホールに強い磁場が共通して見られる可能性を示唆する成果だ。

天の川銀河の折り重なる磁場を初めて測定

2024/01/19
天の川銀河の渦巻腕に存在する星間磁場の3次元構造が初めて詳しく観測された。天の川銀河の磁場は、銀河面から大きく傾いた複数の磁場が重なって見えていることがわかった。

太陽の熱対流が磁場をねじり、フレアを起こす

2023/06/29
太陽の表面に黒点が作られるとき、その下に伸びる磁力線は太陽内部の熱対流によってよじられることがコンピューターシミュレーションで示された。こうして発生した磁場のねじれはフレアの原因となる。

プラズマの放射冷却で探るM87ジェットの磁場強度

2023/06/12
日韓合同VLBI観測網が、銀河M87の中心にある超大質量ブラックホールが発するジェットを複数の周波数帯で観測し、ジェット中の磁場強度の推定に成功した。

木星大気の長期変動は「ねじれ振動」に起因する可能性

2023/05/26
最新の探査などの知見を基にした理論計算と、データ科学的解析法を合わせた研究から、木星の大気変動の数年周期性が、惑星深部の磁気的な波動である「ねじれ振動」に起因する可能性が示された。

磁場が支えていた大質量星への物質供給

2023/01/30
アルマ望遠鏡で大質量星の誕生現場を観測したところ、成長中の星にガスを供給するうえで磁場が重要な役割を果たしていることが示唆された。

ほ座パルサー星雲のX線偏光は、かに星雲の2倍以上

2023/01/06
ほ座パルサー星雲のX線偏光を観測したところ、かに星雲と比べて偏光度が平均で2倍以上もあるなど、極限的な強さであることが明らかになった。

宇宙最初の星は「ひとりっ子」で誕生する

2022/08/29
宇宙最初の星々「ファーストスター」が誕生する際、磁場強度が指数関数的に強くなるために星周円盤の分裂が抑制され、大質量のファーストスターが「ひとりっ子」で誕生することが磁気流体シミュレーションで示された。

太陽型星では大気の加熱メカニズムは普遍的

2022/03/24
太陽に近い質量の恒星では、表面よりも外側のコロナや彩層が高温になる現象が見られる。恒星の年齢や活動度によらず、この加熱を引き起こすのは表面の磁場を介したエネルギー輸送であることがわかった。

液体金属の分離が、火星磁場の運命を決めた

2022/02/09
40億年前の火星には地球のような磁場があったが、今では消失している。その原因は火星コアで液体金属が分離したためだと示唆する実験結果が発表された。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

「富岳」、太陽の自転周期を再現することに成功

2021/09/22
スーパーコンピューター「富岳」を使った数値シミュレーションから、太陽の表面で赤道の方が極地方よりも速く自転している現象が初めて再現された。

鉄が多い岩石惑星の磁場は長持ちしない

2021/08/31
岩石惑星の最新のシミュレーション研究によると、惑星に含まれる鉄の量と、核・マントルに鉄が分配される割合によって、核の大きさや磁場の寿命が大きく変わるようだ。

磁場と重力、大質量星の誕生に深く関わるのはどちらか

2021/08/06
質量が大きな星々が誕生している現場をアルマ望遠鏡でとらえて磁場の強さを調べたところ、星形成に与える影響は予想に反して重力よりも弱いことが判明した。

磁場で超高速回転する原始星ジェット

2021/07/29
アルマ望遠鏡による観測で、極めて高速で回転するジェットを持つ原始星が見つかった。このジェットは磁場を通じて原始星周囲の円盤から回転の力を奪っているようだ。

木星の明滅するX線オーロラのメカニズム

2021/07/16
木星で見られるX線オーロラおよびその明滅のメカニズムが、地球軌道上のX線天文衛星XMM-ニュートンと木星探査機ジュノーの連携観測で明らかになった。

風上に伸びるジェットが示す、銀河団の磁場構造

2021/05/12
銀河中心のブラックホールから伸びるジェットが、銀河団を包む磁場にぶつかることで2方向に伸びている様子が電波でとらえられた。

M87ブラックホール周辺の偏光から磁場の様子をとらえた

2021/03/31
2019年に発表されたEHTによるブラックホールシャドウの観測から、ブラックホールを取り巻く光の偏光と磁場の様子が初めて明らかになった。

表面からコロナ直下まで、ロケット観測でわかった太陽の磁場

2021/02/26
太陽観測ロケット「CLASP2」と科学衛星「ひので」の観測で、太陽表面からコロナ直下までの広い高度にわたる磁場の構造が世界で初めて明らかになった。

近赤外線太陽全面像で見たインターネットワーク磁場

2020/12/02
国立天文台の太陽フレア望遠鏡による偏光観測データの分析から、太陽表面の超粒状斑の内部に存在するインターネットワーク磁場の特徴が明らかにされた。

電波で初めて見つかった褐色矮星

2020/11/16
高感度の電波望遠鏡による観測で、温度の低い褐色矮星が発見された。電波観測で褐色矮星が直接見つかったのは初めてだ。