AstroArts Topics

分子雲

天の川銀河中心の分子雲の距離と速度を精密計測

2023/09/26
電波観測プロジェクトVERAにより、天の川銀河中心の巨大分子雲「いて座B2」の距離や移動速度が正確に観測された。

宇宙ジェットで掃き集められた分子雲

2023/05/23
X線連星から噴出する宇宙ジェットの先端領域に分子雲が2つ発見された。宇宙ジェットにより掃き集められた小さな分子雲の粒で構成されているとみられ、分子雲の形成過程に新たな示唆が与えられた。

中間質量ブラックホールの証拠?「おたまじゃくし」分子雲を発見

2023/02/22
天の川銀河の中心核近傍に孤立した「おたまじゃくし」形の分子雲が見つかった。その形状は太陽10万個分の質量のブラックホールによって作られた可能性がある。

星団から弾かれた星が星雲を広げる

2022/06/13
オリオン座大星雲内の星団に属する個々の星の運動がシミュレーションで正確に再現され、星団から弾き出された大質量星によって分子雲に穴が開いて、星団を中心としない電離領域が形成された可能性が示された。

星の誕生が分子雲に影響を与える範囲は狭い

2022/03/16
分子雲の中で新たな星が誕生するときに、周囲の分子ガスが影響を受けるのは10光年以下の狭い範囲に限られることが電波観測から明らかになった。

ガスが集まって大質量星になるまでの過程

2022/03/08
大質量星形成領域W49Aの電波観測により、ガスの塊同士が衝突することで恒星への収縮が始まることがわかった。また、大質量星を取り巻く円盤の回転速度や質量の分布が詳細にとらえられた。

天の川銀河の最果てに、有機物とともに生まれた星を発見

2021/12/03
天の川銀河が作られ始めたときの環境を残していると考えられる最外縁部で、生まれたばかりの星とそれを包む有機分子の雲が、アルマ望遠鏡の観測によって発見された。

星が誕生する環境は、銀河内の位置によって異なる

2021/06/17
星が誕生する現場である分子雲を、90個の銀河で合計10万個観測した調査によって、銀河内の位置によって分子雲の性質は異なることが初めて明らかにされた。

赤ちゃん星は予想外に大食い?オリオン座大星雲の観測で判明

2021/04/21
オリオン座大星雲にある分子雲コアと原始星の観測から、分子雲コアが収縮して星が誕生するときには周囲からも大量のガスを取り込むらしいことが明らかになった。

赤ちゃん星を包む惑星の材料は個性豊か

2021/03/26
ガスと塵の中から太陽のような恒星が生まれつつある現場をアルマ望遠鏡で観測したところ、星によって周囲のガスに含まれる有機分子が大きく異なることがわかった。

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ガス雲の衝突が星団を作る

2021/03/17
ガス雲同士が衝突して圧縮されることで、様々な星団の誕生が説明できることがわかった。この仕組みは球状星団にも当てはまる可能性があり、普遍的なものかもしれない。

連星の誕生、星の種が分裂している場面を初めて観測

2021/03/03
アルマ望遠鏡が、赤ちゃん星が誕生する直前の分子雲コアの内部構造をとらえた。そのうちの一つではガスと塵が複数の塊に分裂していて、連星系に発達するとみられる。

宇宙空間でコマのように回転する有機分子を多数発見

2020/08/27
天の川銀河の中心部に位置する分子雲の周辺に、コマのように回転するアセトニトリルが非常に高い割合で存在することが明らかになった。

天の川銀河外縁部の分子雲衝突候補天体の距離を精密測定

2020/03/18
天の川銀河の外縁部に位置する星形成領域「IRAS 01123+6430」までの正確な距離が測定され、従来の見積もりより約7000光年遠いことが明らかにされた。

星の生産工場はとても希少

2019/07/31
天の川の大規模分子雲サーベイプロジェクト「FUGIN」の観測データから、星の生産現場となる高密度ガスの量が、低密度ガスに比べて非常に少ないことが明らかになった。

ガス雲を振り回す野良ブラックホール

2019/02/19
天の川銀河の中心付近に存在する特異な分子雲の様子がアルマ望遠鏡で詳細にとらえられ、その運動の解析から、太陽の3万倍の質量を持つ中間質量ブラックホールが存在しているらしいことが示された。この種のブラックホールが存在する強い証拠となる結果である。

分子雲の衝突で形成されたオリオン座大星雲の巨大星

2018/06/28
オリオン座大星雲を取り巻く分子雲の解析から、2つの分子雲の衝突によって星雲中心にあるトラペジウムなどの巨大星が生み出されていることが明らかにされた。

野辺山観測所レガシープロジェクトの2014-2017期のデータリリース

2018/06/06
「野辺山観測所レガシープロジェクト」の2014-2017期に採択された、3つのプロジェクトの観測データが公開された。

天の川銀河の中心部に過去の大爆発の証拠

2018/03/30
天の川銀河の中心部に存在する分子雲の内部に、超新星爆発約10個分に相当する大爆発の証拠と考えられる複数の球殻状構造が発見された。この構造は太陽数十万個分の質量をもつ巨大星団の存在を示唆するもので、中間質量ブラックホールの「ゆりかご」の候補とみられる。

ばら星雲の空洞の謎を解く新たな数値モデル

2018/02/20
ばら星雲の中心にある空洞の年齢や大きさが理論的予測と合わないという未解決の問題について、従来の矛盾を解決する新たなモデルがコンピューターシミュレーションで示された。