日韓合同VLBI観測網で44GHzメタノールメーザーを初検出

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国立天文台のVERAと韓国VLBIネットワーク(KVN)が連携した観測網がVLBIで初めて44GHzメタノールメーザーを検出し、その電波撮像にも成功した。

【2014年11月26日 国立天文台VERA

日韓合同VLBI観測網「KaVA」は国立天文台のVERAと韓国VLBIネットワーク(KVN)の連携プロジェクトで、2012年から本格的運用が始まった。

今回観測されたのは、太陽の10倍程度の大質量星が生まれる領域「IRAS 18151-1208」(へび座方向)だ。観測に韓国VLBIネットワーク(KVN)が加わったことで、650km以下の基線で44GHzメタノールメーザーのフリンジを世界で初めて検出することができた。電波撮像に成功したのも世界初のことだ。

最小のメーザースポットの大きさは5ミリ秒角×2ミリ秒角で、実際の大きさに換算すると15×6au(1au(天文単位)=約1億5000万km)に相当する。測定された輝度温度は当初推測されていたよりも高く、メタノールメーザーの放射メカニズムに新たな知見をもたらしてくれた。

今回の成果により、44GHzメタノールメーザーが大質量星研究における新たなツールになることが期待されている。将来はKaVAを用いた位置天文観測などが可能になることも考えられるという。

IRAS 18151-1208 の電波写真
撮像に成功した IRAS 18151-1208 の電波写真。左上(a)図の4枚は左下(c)図の1の領域を、右側(b)図の4枚は(c)図の2と3の領域を示す。クリックで拡大(提供:Naoko Matsumoto et al.)