AstroArts Topics

宇宙マイクロ波背景放射

宇宙背景放射からダークマター分布を調査、「宇宙論の危機」回避なるか

2023/05/09
近年、遠方銀河の観測から求めたダークマターの分布が、標準的な宇宙論と矛盾することが指摘されていた。今回、遠方銀河ではなく宇宙背景放射の観測から分布を調べたところ、矛盾しない結果が得られたことが発表された。

宇宙背景放射を使って遠方銀河周辺のダークマターを検出

2022/08/03
宇宙マイクロ波背景放射に作用する重力レンズを観測することで、約120億年前の銀河周辺のダークマターが検出された。その分布は宇宙が従来の予想よりなめらかな可能性を示唆する。

宇宙背景放射に暗黒物質・エネルギーの「指紋」の可能性

2020/12/01
暗黒物質や暗黒エネルギーの正体を解明する手がかりとなる「パリティ対称性の破れ」の兆候が、宇宙マイクロ波背景放射の分析から得られた。

プランクの最終版CMBデータ公開

2018/07/24
天文衛星「プランク」で観測された宇宙マイクロ波背景放射の最終版データが公開された。温度と偏光のデータを新たに処理した成果が盛り込まれている。

宇宙最初の星々が宇宙背景放射に残した痕跡を初検出

2018/03/06
ビッグバンから1億8000万年後という宇宙の歴史のごく初期に「宇宙最初の恒星」が生まれた証拠となる電波信号が初めて検出された。

差し渡し13億光年、宇宙最大の構造

2015/04/23
ハワイの「パンスターズ1望遠鏡」と赤外線天文衛星「WISE」の観測データから、銀河密度が異常に低い、差し渡し13億光年という巨大な領域「スーパーボイド」が発見された。この発見により、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)中にある冷たい大きな領域「コールドスポット」の存在について説明がつきそうだという。

インフレーションの間接的証拠、星間塵によるノイズだった

2015/02/02
2014年3月に検出の可能性が発表された「宇宙誕生時のインフレーションの痕跡」は、新たなデータにより、銀河内の塵によるノイズである可能性が高くなった。宇宙誕生時の出来事を記す「インフレーション理論」の有力な証拠を求めて探索は続く。

世界初、重力レンズ効果による偏光Bモードを観測

2014/10/22
宇宙最古の光である宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の、偏光観測の結果だけに基づいて、重力レンズ効果による偏光パターンが世界で初めて測定された。測定が可能であることを実証した今回の成果は、将来の原始重力波の観測やニュートリノ質量和の精密測定につながると期待される。

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