電波のまたたきでとらえたアイソン彗星のイオンテイル

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名古屋大学と日本大学の共同研究チームが、2013年11月に太陽に最接近して消滅したアイソン彗星のプラズマの尾を、電波のまたたき現象を利用した観測でとらえた。同様の観測が彗星や太陽風の謎に迫るうえで有効な手段であることを示す成果だ。

【2015年2月23日 名古屋大学

名古屋大学と日本大学の共同研究チームが、2013年11月に太陽に最接近して消滅したアイソン彗星(C/2012 S1)の尾を、電波のまたたき現象を利用した観測でとらえることに成功した。

2013年11月23日のアイソン彗星
2013年11月23日のアイソン彗星。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:Kさん)

伊集朝哉さん(名古屋大学)らは愛知県豊川市などに設置された専用アンテナを使って、太陽風(太陽からのプラズマ粒子の流れ)ごしに見る遠方の電波源のまたたき(interplanetary scintillation=IPS現象)を調べている。データの解析から、アイソン彗星のイオンテイル(太陽風にたなびくプラズマの尾)が電波源の手前を通過した時にIPS現象が強くなるようすが見つかり、イオンテイルの電子密度が推定されている。尾の境界付近が最も電子密度が高いという意外な結果も得られており、その解釈が今後の課題となる。

IPS現象を利用した彗星のイオンテイルの観測は未だ例が少ないが、彗星の時間変化や太陽風との相互作用などの謎に迫るうえで有効な手段として期待される。

IPS観測専用の大型アンテナ
IPS観測専用の大型アンテナ(発表資料より)

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