AstroArts Topics
重元素
100億年前の光から鉄とマグネシウムの存在量を推定
2020/12/09
宇宙に存在する鉄などの重元素は、それを生成した星の痕跡でもある。宇宙初期までさかのぼって元素の量を調べることで、宇宙最初の恒星に迫れるかもしれない。
記録的に重元素が少ない球状星団
2020/10/21
水素とヘリウム以外の重元素が異常に少ない球状星団が、アンドロメダ座大銀河の周縁で見つかった。宇宙初期の恒星や銀河の形成に関する理論に疑問を投げかける結果だ。
重元素が存在する環境における大質量星の形成メカニズム
2020/06/04
従来の考えでは、ガス雲が集まって超大質量ブラックホールの種となる大質量星を作れるのは宇宙誕生直後に限られていたが、国立天文台のスーパーコンピュータ「アテルイII」を用いたシミュレーションにより、時間が経過して重元素がばらまかれた後でも大質量星が形成されうることが示された。
中性子星の衝突で作られたストロンチウムを初検出
2019/10/29
2017年に観測された、中性子星同士の合体に伴って発生したキロノバと呼ばれる現象のデータの再分析から、この衝突で生成されたストロンチウムが初めて検出された。中性子星の衝突と重元素生成プロセスとを結び付ける重要な成果である。
星の重元素が語る天の川銀河の合体史
2019/05/08
重元素を多量に含む年老いた星が天の川銀河内で初めて発見された。この星の起源は、かつて天の川銀河と合体し、現在では天の川銀河の一部となっている矮小銀河だと考えられる。
宇宙の重元素の起源を、核融合科学と天文学の協力で紐解く
2019/02/26
元素が吸収する光の波長などに関する「原子過程データ」を計算から構築した結果が、中性子星同士の合体現象に由来する現象「キロノバ」の分析に有用であることが確認された。中性子星合体で作られる重元素の起源解明に向け、核融合科学と天文学の協力が進められている。
予想よりも激しく活動していた初期銀河
2017/07/05
X線天文衛星「すざく」の観測から、複数の銀河団の外縁部における鉄の存在比が同じであることがわかった。銀河団の形成以前に、予想以上に激しい初期銀河の活動で作られた鉄がその起源のようだ。