AstroArts Topics

白色矮星

Ia型超新星からの電波を初検出

2023/05/22
白色矮星が引き起こす超新星爆発であるIa型超新星で、電波が初めて観測された。また、この白色矮星の伴星がヘリウムに富む恒星だったことも明らかになった。

単独の白色矮星の質量を初めて測定

2023/02/10
白色矮星が遠くの星の手前を通過するときに起こる「重力マイクロレンズ現象」を利用して、連星でない白色矮星の質量が初めて直接測定された。

軌道周期が51分の激変星

2022/10/13
通常の恒星と白色矮星の近接連星である「激変星」としては最も短い、51分で互いの周りを回る連星が見つかった。今後、白色矮星は恒星のガスをはぎ取り続け、両者の距離はさらに縮まると予想される。

降着円盤の構造をとらえる新たな手法、可視光線とX線の高速同時観測

2022/05/23
矮新星はくちょう座SS星では、可視光線における秒スケールでの明るさの変化がX線に連動していることがわかった。矮新星を構成する白色矮星の降着円盤について知る新たな手がかりとなりそうだ。

新種の爆発現象「マイクロノバ」を発見

2022/04/26
白色矮星の表面全体で起こる爆発現象である新星(ノバ)に対して、この爆発が磁場に閉じ込められた狭い領域で起こる小規模な「マイクロノバ」が観測された。

超低質量白色矮星へ進化する幻の天体を発見

2021/12/08
単純に考えると宇宙年齢と矛盾した存在である超低質量白色矮星が、予想どおり連星系の中で生まれつつある現場が、初めて観測で突き止められた。

最も高密度な白色矮星による超新星爆発の痕跡を特定

2021/06/09
超新星残骸の中にチタンなどの元素質量比が高い領域が発見された。この残骸の元になった白色矮星の中心密度が一般的なIa型超新星爆発を起こす白色矮星の約3倍だったことを明らかにし、Ia型超新星の多様性を示す結果である。

高速電波バーストの頻度と歴史から正体に迫る

2021/03/22
正体不明の現象「高速電波バースト」の統計から、単発型は白色矮星など、リピート型はマグネターなどが起源ではないかと推定する研究成果が発表された。

元素組成から探るIa型超新星の起源

2020/10/13
Ia型超新星には白色矮星へガスが流れ込んで爆発するものと白色矮星同士が合体して起こるものがあるが、太陽系近傍の恒星の元素組成を調べることにより、前者が75%以上を占めることが示された。

恒星が死んでも生き残る惑星

2020/09/24
寿命を迎えた恒星の成れの果てである白色矮星の周りに初めて、木星の14倍以下の質量を持つ惑星と思われる天体が見つかった。

星空案内 毎月の天文現象や星座を解説

スーパーチャンドラセカール超新星は「星の中」で起こる爆発か

2020/09/17
超新星LSQ14fmgは白色矮星を起源に持つIa型に分類されるが、極めて特異な性質を示す。研究によれば、この爆発は白色矮星が別の恒星の内部で起こしたものらしい。

白色矮星から示された宇宙の炭素の起源

2020/07/13
恒星が核融合による元素合成を終えて白色矮星になる際、生命の材料になる炭素を宇宙空間にどれだけばらまくかは、恒星誕生時の質量で決まることがわかった。

20分周期で公転するヘリウム白色矮星連星

2020/04/08
公転周期がわずか20分という白色矮星同士の連星が発見された。将来の宇宙重力波望遠鏡で検証用の重力波源天体として利用できそうだ。

塵の環に囲まれた30億歳の白色矮星

2019/02/27
市民参加型プロジェクトにより、周囲に塵の環が広がっている白色矮星が発見された。年齢は30億歳と見積もられており、従来の理論では環が消失しているはずの高齢だ。

急速に成長中の白色矮星からの超軟X線

2018/12/11
白色矮星の連星系から放射された超軟X線放射が検出された。従来の理論とは異なるメカニズムによるX線放射と考えられており、この白色矮星は観測史上最速で太りつつあるとみられている。

17世紀に目撃された現象の正体は、白色矮星と褐色矮星の衝突

2018/10/16
1670年に目撃された、新星だと思われていた現象は、恒星同士の衝突だったことがわかってきている。アルマ望遠鏡による観測から、この現象で衝突したのは白色矮星と褐色矮星らしいことが明らかになった。

マンガンやニッケルに富むIa型超新星、決め手は質量と金属量

2018/09/28
白色矮星が限界に近い質量を持ち、さらに太陽を超えるような高い金属量を持っていると、Ia型超新星爆発で大量のマンガンやニッケルなどが作り出されることが数値シミュレーションで示された。

裏返しの惑星状星雲

2018/08/21
中心の星に近い内側では電離が進んでおらず外側の領域のほうが電離しているという、「裏返し」の構造をもつ惑星状星雲が見つかった。

38分周期で公転するX線パルサー連星

2018/05/15
国際宇宙ステーションに設置されている中性子星観測装置「NICER」による観測データの解析から、ミリ秒X線パルサーと白色矮星からなる連星が38分周期で互いの周りを回っていることがわかった。この種の連星系としては観測史上最短の周期だ。

Ia型超新星のヘリウム核融合反応説を支持する初の観測的証拠

2017/10/12
すばる望遠鏡で観測された爆発直後のIa型超新星のデータ解析から、これまで提案されていた爆発メカニズムの一つによって超新星のふるまいを説明できることが確かめられた。ヘリウム核融合反応説を支持する、初の確固たる観測的証拠である。