半世紀ぶりの有人月ミッション「アルテミスII」のオリオン宇宙船、打ち上げ成功

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日本時間2日朝、人類を半世紀ぶりに月へ送り出す「アルテミスII」ミッションの打ち上げが米・フロリダ州で行われ、4人の宇宙飛行士を乗せたオリオン宇宙船は無事所定の地球周回軌道に入った。今後4日かけて月へと向かう。

【2026年4月2日 NASA

4月2日午前7時35分(日本時間)、NASAの有人月ミッション「アルテミスII」のオリオン宇宙船がSLS(スペース・ローンチ・システム)ロケットにより米・フロリダ州ケネディ宇宙センターから打ち上げられた。NASAの3人とカナダ宇宙庁の1人、計4人の宇宙飛行士が搭乗している。

オリオン宇宙船を搭載したSLSロケットの打ち上げ
オリオン宇宙船を搭載したSLSロケットの打ち上げ(提供:NASA/Bill Ingalls

打ち上げ後、燃焼を終えたSLSコアステージ(ロケット主要部分)の切り離し、宇宙船の太陽電池パネル展開に続いてICPSエンジンの噴射が行われ、オリオン宇宙船は地球を周回する楕円軌道に無事到達した。

オリオン宇宙船と地球
オリオン宇宙船と地球。ICPSのエンジンの燃焼直後、一時的に宇宙船との通信が途絶えたが、トラブルは解消している。原因は調査中(提供:NASA YouTube

オリオン宇宙船は打ち上げ2日目にエンジン噴射を行って地球周回軌道を離れ、自由帰還軌道(軌道修正なしでも月の重力を利用して自然に地球へ戻る軌道)へ入り、約4日間かけて月へ向かう。

オリオン宇宙船の航路
打ち上げから帰還までのオリオン宇宙船の航路。画像クリックで表示拡大(提供:NASA

月に到着後、オリオン宇宙船は月の裏側の上空約6400km~1万kmを飛行する。月と地球が最も離れるころで(4月7日に遠地点)、地球から40万6800kmの距離に到達する見込みとなっており、1970年4月のアポロ13号による人類の最遠到達距離(40万171km)の記録を更新するかもしれない。 今回のミッションでは月面着陸は行われないが、2028年実施予定の「アルテミスIV」における月面着陸や、月軌道プラットフォームに向けた重要な足がかりとなる。

打ち上げから10日後、宇宙船は地球に戻り、米・カリフォルニア州サンディエゴ沖に着水する予定だ。

ミッションの様子については、NASA+NASAのYouTube公式チャンネルで、月接近飛行のライブ中継、毎日行われるミッションのブリーフィング、地球帰還の配信が予定されている。また、オリオン宇宙船をリアルタイムで追跡できるサイト「Artemis Real-Time Orbit Webiste(AROW)」では、オリオン宇宙船が収集したデータ(宇宙船の現在地、地球からの距離、月からの距離など)を視覚的に確認できる。

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