【レポート】「オートガイド撮影入門」と「デジタルカメラ 月撮影入門」の講習会を開催

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5月28日(土)、東京・池袋の池袋コミュニティ・カレッジで天文講習会「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門」と「デジタルカメラ月撮影入門(後編)」が開催されました。次回は6月25日(土)に「都市星景写真入門」と「星空写真入門 中級編」の講座を行います。

【2016年5月31日 アストロアーツ

アストロアーツが池袋コミュニティ・カレッジと共同で毎月1回開催している「アストロアーツ天文講習会」が5月28日(土)に開催されました。今回の講座は「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門」と「デジタルカメラ「月」撮影入門(後編)」でした。どちらも受講者はやや少なめでしたが、その分、講師の先生と受講者の距離が近くなりました。

午前の部の「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門」は、画像処理の講座も担当している天文ライター・天体写真コンサルタントの古庄歩さんが講師を務めました。オートガイド撮影の入門講座は昨年9月に開催しましたが、今回は天体撮影ソフト「ステラショット1.2」がオートガイダー制御に対応したこともあり、オートガイド撮影を行うための機材の設置方法や注意を解説したあとで、ステラショットでのオートガイド撮影を紹介しました。

受講者のなかにはすでにステラショットでオートガイド撮影をされている方もおられましたが、ほとんどの方がステラショットの購入を検討されていて、ステラショットの操作手順などを確認していました。

「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門」講習会の様子 「ステラショットで始めるオートガイド撮影入門」講習会の様子
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午後の部は4月に続き「デジタルカメラ「月」撮影入門」の講座を行いました。星ナビの連載記事を執筆した塩田和生さんが講師を務め、月齢や秤動によって姿を変えていく月撮影の面白さを紹介しました。さらに月を動画撮影するのに適した機材や、簡単な月の画像処理、モザイク合成などについても解説しました。

受講者は月の撮影画像がクリアになっていく画像処理のデモを興味深く見ていました。そして最後はクレーターや光条、谷や断層、海のシワなど、月面の複雑で興味深い地形を、講師自らが撮影した画像を使いながら地質学的な面からも解説して講座を締めくくりました。受講した方からは、惑星の撮影や画像処理方法も知りたいという声も聞かれました。

「デジタルカメラ「月」撮影入門」講習会の様子 「デジタルカメラ「月」撮影入門」講習会の様子
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次回の天文講習会は6月25日(土)に「都市星景写真入門」と「星空撮影入門 中級編」を行います。

「都市星景写真入門」

日時:
6月25日(土) 10時30分~12時30分
場所:
池袋コミュニティ・カレッジ
講師:
中西 昭雄(天体写真家)
講習内容:
“大都会の夜景と星空をいっしょに撮る”~フィルム時代には不可能だったことが、写真合成方法の一種である「比較明合成」により可能になり「都市星景写真」という新しい天体写真のジャンルができました。講座では、これから都市星景写真を始めてみたい人向けに、素材となる夜景や星の軌跡の撮影のポイント、比較明合成の処理手順についてわかりやすく解説します。

「星空撮影入門 中級編」

日時:
6月25日(土) 13時30分~15時30分
場所:
池袋コミュニティ・カレッジ
講師:
飯島 裕(天文写真家)
講習内容:
固定や追尾撮影で星空写真を撮っているものの、自分の作品に物足りなさを感じてはいませんか? 講座では天文・カメラ雑誌の記事や国立天文台の広報用に撮った作品を紹介しながら、その狙いや意図、撮影方法などを解説します。星空写真にさらに磨きをかけたい人向けの内容です。

現在、申し込みを受け付け中です。詳しくは「アストロアーツ 天文講習会」のページをご覧ください。多くの方のご参加をお待ちしております。

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