【レポート】第3回天文講習会「宇宙最前線」「ガイド撮影入門」

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9月26日(土)に、東京・池袋コミュニティ・カレッジで「宇宙最前線」と「ガイド撮影入門」の天文講習会が開催されました。次回は10月24日(土)に「都市星景写真入門」の講習を開催します。

【2015年9月29日 アストロアーツ

アストロアーツと池袋コミュニティ・カレッジの共同開催による3回目の天文講習会が9月26日(土)に開かれ、「宇宙最前線」と「ガイド撮影入門」という、サイエンス系と天体撮影の実践的な講習の2つが行われました。

■天文講座「宇宙最前線」~探査機は何をみたか?太陽系小天体の姿~

午前10時30分からの「宇宙最前線」では、国立天文台天文情報センター広報普及員の内藤誠一郎氏が、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に接近した欧州の探査機ロゼッタと、冥王星に接近したNASAの探査機ニューホライズンズの、2つのプロジェクトの成果について解説しました。国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクトで開発しているソフトウェア「Mitaka」を使って探査機が目的天体に接近していく様子を再現しながら、探査機から送られてきた地上の望遠鏡では得られない太陽系小天体の各画像を紹介し、サイエンスの面白さを伝えました。

「宇宙最前線」講座の様子 「宇宙最前線」講座の様子
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受講者はこれまで開催した「天体写真撮影」や「天体画像処理」などの入門講習と比べて少なめでしたが、参加者は熱心にメモをとりながら、Webで公開されているニュース・情報ではわかりにくい内容を学んでいました。

■「ガイド撮影入門」~失敗しないためのガイド撮影テクニック~

午後1時30分からの「ガイド撮影入門」の講習では、第1回(4月25日)と第2回(6月7日)の講習会で「はじめての画像処理入門」の講習を担当した、天文ライター・天体写真コンサルタントの古庄 歩氏が担当しました。同氏は自身の鏡筒や赤道儀、三脚などの機材を教室に持ち込み、教室内で実際に機材のセッティングを実演しながらポイントを解説しました。また、後半は時間が足りなくなったため駆け足になりましたが、ASCOMやオートガイダーソフト「PHD Guiding」の使い方も説明しました。

「ガイド撮影入門」講座の様子 「ガイド撮影入門」講座の様子 クリックで画像拡大

ガイド撮影の経験がある人と未経験の人の割合は半々でしたが、いずれも実機を使った機材のセットアップはわかりやすいと好評でした。さらにASCOMやPHD Gudingのよりレベルの高い講習内容を希望される声も聞かれました。


第4回目の天文講習会は10月24日(土)に行う予定です。

「都市星景」写真入門 ~比較明合成で夜景とともに星空を撮る~

日時:
10月24日(土)10時15分~12時15分
場所:
池袋コミュニティ・カレッジ
講習内容:
9月25日発売のムック「天体写真撮影テクニック 都市星景撮影術」をテキストとして、新しい天体写真のジャンル「都市星景写真」の撮影方法と、撮影後の画像処理方法について解説します。講師はムック著者の中西昭雄さんです。

現在、申し込みを受け付け中です。詳しくは「アストロアーツ 天文講習会」のページをご覧ください。

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