8日の皆既月食 秋空に浮かんだ赤い月

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昨夜、日本では3年ぶりとなる皆既月食が起こった。約1時間続いた皆既食では、赤く染まった月とともに普段はなかなか見ることのない天王星の姿も双眼鏡でとらえられた。

【2014年10月9日 アストロアーツ

10月8日の夜、日本では2011年12月以来となる皆既月食が全国各地で見られた。太平洋側を中心に曇りがちの地域では、月が見えたり見えなかったりを繰り返しながらの観望となったが、2日前の10月6日に台風18号が日本列島を通過、さらに今週末にも台風19号が控えていることを思えば、まずまず幸運な天気だったと言えるだろう。

部分食が始まった18時14分ごろには月はまだやや低い位置にあったが、食が進むにつれて高度を上げ、19時過ぎには面積が大きくなった影の部分が赤みを帯びてきた。皆既食となる直前には、赤く染まった月に白く明るい部分が残り、まるで極冠をかぶった火星のような姿となった。

皆既食となったのは19時24分ごろから1時間の間だが、その間にも月は一様に赤く染まらず、上(北)の部分に明るさが残ったままのように見えた。これは月が地球の影に深く入り込まず、影の上(北)端に近いところを通過したためとみられる。

また今回の月食では、天王星との接近も大きな見どころだった。部分食の間は月の光にさえぎられていたが、皆既食となった月の右側を口径4cmの双眼鏡で眺めると、月の大きさ1、2個分のところに5.7等の天王星がぽつんとした点のようにとらえられた。今回初めて天王星を目にしたという人も多かったようだ。

次に日本で皆既月食が見られるのは2015年4月4日。夜9時の見やすい時間だが、皆既食の継続が約13分間と短い。今回のようにじっくりと見ることができるのは2018年1月31日で、およそ1時間17分もの間、皆既食となる。

皆既食と東京スカイツリー
皆既月食の連続写真と東京スカイツリー。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:佐藤純哉さん)

皆既食と天王星
皆既食と天王星。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:ヨッシーさん)

月食の欠け際に見えるブルーベルト
皆既食前後の写真を画像ソフトで色彩強調すると、影の部分が青く縁取られたように見える。これは、地球大気のオゾン層を通過した青い光が照らしているものと考えられている。クリックで投稿ギャラリーのページへ(撮影:新井優さん)

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