「みお」を、みおくろう!水星探査機「ベピコロンボ」地球スイングバイ観測キャンペーン

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4月10日に地球スイングバイを実施する水星探査機「ベピコロンボ」の観測キャンペーンがJAXAベピコロンボプロジェクト・日本惑星協会・日本公開天文台協会の協同で実施される。観測に必要な情報をまとめた特設サイトも公開された。

【2020年4月2日 日本惑星協会日本公開天文台協会

2018年10月20日に打ち上げられた日欧共同の水星探査機「ベピコロンボ」は、2025年12月の水星到着に向けて地球・金星・水星で合計9回のスイングバイを予定しており、その第1回となる地球スイングバイが4月10日に実施される(参照:「水星探査機「ベピコロンボ」、4月10日に地球スイングバイ」)。「ベピコロンボ」が打ち上げ後に地球へ接近するのはこれが最初で最後であり、管制局などの関係者にとっては、水星到着時に分離するJAXAの探査機「みお(MMO)」およびヨーロッパ宇宙機関(ESA)の探査機「MPO」の観測機器の動作確認など重要な瞬間である。同時に、それ以外の天文ファン・宇宙開発ファンにとっても「ベピコロンボ」の姿を地球から直接とらえる最後の機会となりそうだ。

2015年12月に「はやぶさ2」、2017年9月に「オシリス・レックス」の地球スイングバイの観測キャンペーンをそれぞれJAXAと協力して実施してきた日本惑星協会(TPSJ)と日本公開天文台協会(JAPOS)は、今回の「ベピコロンボ」についても観測キャンペーンを計画しており、広く参加を呼びかけている。キャンペーンにはJAXAの「みお」プロジェクトチームなども携わっており、集計された観測結果はJAXAやESAのウェブなどで報告される予定だ。月刊「星ナビ」連載の「B級天文学研究室」などでもおなじみのブラック星博士からは「『みお』を、みおくろう!」とのコメントが寄せられている。

観測に参加するための登録フォームや観測のための情報はTPSJの特設サイトにまとめられており、天文関連施設による観測情報はJAPOSが集約している。

「ベピコロンボ」最接近時の地球表面からの距離は12,677kmだが、残念ながらこのときの探査機の位置は日本から見てほぼ地球の反対側である。国内で「ベピコロンボ」が一番見やすいのは20時前後、薄明が終了してから月が昇るまでの約1時間だが、この時点で探査機は地表から10万km以上の距離まで遠ざかってしまっている。明るさは13~15等で、双眼鏡や望遠鏡での眼視観測には適さず、望遠鏡による写真撮影で姿をとらえることになりそうだ。

「はやぶさ2」
2015年12月3日「はやぶさ2」地球スイングバイ時の撮影画像(撮影:yasu9999さん。画像クリックで天体写真ギャラリーのページへ)

このように「ベピコロンボ」は暗い上に刻々と動いているため、観測するには入念な準備が必要となる。アストロアーツの天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ11」では最新のアップデートで「ベピコロンボ」の表示に対応し、任意の観測地点から見た同探査機のスイングバイを手軽に再現できるようになった。また3月26日に発売されたばかりの天体撮影ソフトウェア「ステラショット2」は、ベピコロンボが見える位置をあらかじめ計算して望遠鏡をその方向に向け、天体が写野を通過するときにカメラのシャッターを切るという一連の操作を自動的に行う「待ち伏せ撮影」機能を備えている。

ステラナビゲータ11の画面
ステラナビゲータ11でベピコロンボのスイングバイの様子を再現

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