水星探査機「ベピコロンボ」、4月10日に地球スイングバイ

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水星探査機「ベピコロンボ」は4月10日に地球をスイングバイし、太陽系の内側へと舵を取る。これに先立ち、アストロアーツでは探査機の軌跡をシミュレーションできる「ステラナビゲータ11」のアップデータを無償公開した。また3月26日に新発売の「ステラショット2」を使用すると、望遠鏡とカメラを制御して探査機の待ち伏せ撮影もできる。

【2020年3月31日 JAXAヨーロッパ宇宙機関アストロアーツ

2018年10月20日に打ち上げられた「ベピコロンボ」は、JAXAが開発した水星磁気圏探査機「みお(MMO)」とヨーロッパ宇宙機関(ESA)が開発した水星表面探査機「MPO」の2機が、水星までの道のりをイオンエンジンで航行する推進モジュール(MTM)と合体した構造になっている。2025年12月の水星到着に向けて地球・金星・水星で合計9回のスイングバイが予定されており、その第1回となる地球スイングバイが4月10日に実施される。

ベピコロンボが地球に近づくのはこれが最後で、この日を境にベピコロンボは地球軌道の内側へと入り込む。スイングバイに先立ち、JAXAは「みお」の初期機能について正常な動作を確認したと発表した。地球スイングバイの際には「みお」と「MPO」の両方で機器の動作を確認するために観測が行われる予定だ。

ベピコロンボが地球に最接近するのは日本時間10日の13時25分ごろで、南大西洋上空約12,600kmを通過する予定である。スイングバイ中の運用を主導するのはドイツのダルムシュタットにある欧州宇宙運用センター(ESOC)であり、新型コロナウイルス対策で技術者たちはお互いの距離を開けて接触機会を減らさなければならない。しかし、ベピコロンボと地球が接近する機会は延期できるものではなく、ベピコロンボの運用チームは困難の中でもスイングバイを滞りなく見届けようと意気込んでいる。

地球スイングバイ中の「ベピコロンボ」の想像図
地球スイングバイ中の「ベピコロンボ」の想像図(提供:ESA/ATG medialab)

ステラナビゲータ11で「ベピコロンボ」を表示

天文シミュレーションソフト「ステラナビゲータ11」ではこのたび「11.0dアップデータ」を公開し、「ベピコロンボ」の表示に対応しました。星空の中で「ベピコロンボ」がどの方向に見えているのかをご確認いただけます。また、2018年10月に打ち上げられた「ベピコロンボ」が今回の地球スイングバイを含め9回におよぶ地球・金星・水星とのスイングバイを経て、2025年12月に水星周回軌道に入るまでの旅路を再現することも可能です。

11.0dアップデータで収録されたシーン

  • 現在のベピコロンボ
  • 地球スイングバイ(天球上の動き)
  • 地球スイングバイ(探査機から見た地球)
  • ベピコロンボの旅路

これらのシーンは「天文現象」メニューから「14 ベピコロンボ」を選ぶほか、ステラパネルから「ベピコロンボ」を検索することでも表示することができます。

ステラナビゲータ11の画面
ステラナビゲータ11でベピコロンボの旅路を再現

ステラショット2で「ベピコロンボ」を撮影してみよう

地球から見た「ベピコロンボ」は非常に暗く、姿をとらえるには望遠鏡が必須ですが、高速で移動しているため視野に入れて撮影するのは至難の業です。3月26日に発売されたばかりの天体撮影ソフトウェア「ステラショット2」はベピコロンボのような探査機や人工衛星が見える位置をあらかじめ計算して望遠鏡をその方向に向け、天体が写野を通過するときにカメラのシャッターを切るという一連の操作を自動的に行う「待ち伏せ撮影」機能を備えています。

ステラショット2の画面
ステラショット2で「ベピコロンボ」を待ち伏せ撮影

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