過去10年間で5例目、木星で天体衝突とみられる閃光現象

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巨大な惑星である木星には、頻繁に小惑星などが衝突している。先月、過去10年間で5例目となる、木星への天体衝突によるものとみられる閃光現象がアマチュア天文家によってとらえられた。衝突した天体は、直径5mから20mほどの小惑星と考えられている。

【2016年4月4日 EarthSky.org

先月17日、2人のアマチュア天文家が、木星で閃光現象が起こった様子を撮影した。

2人のうちの一人、オーストリアのGerrit Kernbauerさんは、YouTubeで動画を公開し、次のようにコメントしている(抜粋):

木星の観測と動画撮影を行ったのですが、シーイングがベストではなかったので動画の処理を渋っていました。しかし10日後、ビデオを見てみると、そこに見慣れない光点を発見したのです。光点は、木星面の端に1秒弱ほど現れていました。わたしの解釈では、小惑星か彗星かのいずれかが木星に突入して、燃え尽きたか爆発を起こしたのだと思います。

Gerrit Kernbauerさんが撮影した木星の閃光現象の動画

この現象については、専門家も木星に小惑星が衝突したものらしいと考えている。

また、アイルランドのJohn McKeonさんは、3時間半に及ぶ木星とその衛星のビデオ撮影を行い、木星の閃光をとらえた。彼はYouTubeで次のように書いている(抜粋):

当初の目的はタイムラプス動画を撮ることでしたが、その晩撮影したうちの最後から2番目で、衝突に出くわすという幸運に恵まれました。

John McKeonさんが撮影した木星の閃光現象の動画

統計的分析によると、小惑星の木星突入は絶えず起こっているいえるほど頻繁な出来事だ。スペイン・バスク大学のRicardo Huesoさんたちの計算では、今回木星に突入した小惑星の大きさは直径5mから20mで、その頻度は1か月に1回から5回ほどであるはずだという(天文誌「Sky & Telescope」へのレポートより)。

3月17日の閃光が小惑星によるものだとすると、過去10年間に計5回の木星への天体衝突が見られたことになる。そのうち最も大きなものは2009年7月19日の現象で、木星の表面に暗い衝突痕を残した(参照:アストロアーツニュース「2009年に木星に衝突したのは小惑星だった」)。

その後、2010年6月3日にはオーストラリアのAnthony WesleyさんとフィリピンのChristopher Goさん(参照:アストロアーツニュース「ハッブル宇宙望遠鏡、再び木星の発光現象の正体を明らかに」)が観測。続いて同年8月20日の天体衝突は、熊本県の立川正之さんと富山県の青木和夫さんによって観測された(参照:同「熊本市の立川さん、ビデオで木星の閃光現象をとらえた」)。また、2012年9月10日には、米国のDan PetersenさんとGeorge Hallさんがその観測に成功している(参照:同「木星に小天体衝突か 米で閃光現象を目撃」)。

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