カロンに激動の歴史、氷火山活動もあった可能性

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探査機「ニューホライズンズ」から、冥王星の衛星カロンの高解像度カラー画像が届けられた。複雑な地形がとらえられており、カロンの激しい歴史が見てとれる。

【2015年10月13日 NASA

探査機「ニューホライズンズ」が訪れるまでは、カロンは単調なクレーターだらけの世界だと考えられてきた。しかし、7月14日に撮影され9月21日に地球へ送信されてきた、冥王星側の半球(地球の月と同様、カロンは常に同じ面を冥王星に向けている)をとらえた高解像度画像を見た研究者たちの目に飛び込んできたのは、山々や峡谷、地滑りの跡といった地形、さらに表面の色までも変化に富んだ世界だった。

カロン
色を強調したカロン。赤っぽい北極領域は「モルドール・マキュラ(Mordor Macula)」(非公式名、Maculaは広い斑点状の地形のこと)(提供:NASA/JHUAPL/SwRI)

とくに目を引くのは、赤道のすぐ北にある帯状に続く割れ目と峡谷だ。カロンの表面を横切るように伸びる峡谷の長さは1,600km以上もあり、グランド・キャニオンと比較すると長さは4倍、深さは場所によって2倍もある。過去にカロンで起こった大変動の結果できあがったものとみられている。

一方、峡谷の南の「バルカン平原」(非公式名)は北の領域に比べて大きいクレーターが少なく、若い地形であることが示唆されている。表面がなだらかなのは氷火山活動が原因かもしれない。カロンの内部にあった海が凍ってしまったために体積が膨張してひび割れができ、その割れ目から氷が噴出した可能性が考えられる。

今回公開されたものよりさらに高解像度の画像やカロンの組成に関するデータが、来年にかけて送信されてくる予定になっている。「カロンの歴史に関するストーリーが、今後より驚くべきものになると予想しています」(ニューホライズンズ・プロジェクト Hal Weaverさん)。

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