チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に水の氷

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探査機ロゼッタの観測で、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に、水の氷とみられる明るい領域が多数見つかった。

【2015年6月25日 ヨーロッパ宇宙機関

探査機「ロゼッタ」は昨年8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)に到着し、現在は彗星表面からの高度10km以下のところ周回しながら観測を続けている。そのロゼッタ搭載のカメラ「OSIRIS」が昨年9月に撮影した画像に、平均的な表面に比べて10倍も明るい領域が120か所も見つかった。

明るいものが集まっている場所と孤立している場所
明るいものが集まっている場所と孤立している場所。高度20~50kmから撮影(提供:ESA/Rosetta/MPS for OSIRIS Team MPS/UPD/LAM/IAA/SSO/INTA/UPM/DASP/IDA、以下同)

明るいものが集まっている場所は断崖のふもとに多く見られ、数十mの範囲に大きな石が広がっている。おそらく最近起こった侵食か崖の崩壊でできたもので、彗星表面を覆う塵の下から新鮮な物質が顔を出したものだろう。対照的に、孤立している明るい物体は、彗星活動が活発な時期に別のところから飛んできたものとみられる。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に発見された氷とその場所
チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の表面に発見された氷とその場所。クリックで拡大

明るい部分はどれも、断崖の陰のように太陽からの光がほとんど届かない領域に見つかっている。1か月間観測しても顕著な変化が見られないことや、青っぽい色をしていることなどから考えると、この明るい部分は二酸化炭素や一酸化炭素ではなく水の氷と考えるのが妥当なようだ。

この8月にチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は太陽に最も近づく。明るい部分に当たる太陽光が強くなれば何か変化が起こるだろう。新しく、より広い氷の領域が見られるかもしれない。

なお、ロゼッタのミッションは当初予定では今年12月までとされていたが、2016年9月までの延長が決定した。最終的には彗星表面への着陸にも挑戦するかもしれないということだ。

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