10.5光年先に若い太陽系そっくりの惑星系

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NASAの空飛ぶ天文台「SOFIA」で10.5光年彼方の「エリダヌス座ε星系」を観測したところ、構造の一部が太陽系にとてもよく似ていることがわかった。

【2017年5月9日 NASA

地球から10.5光年と近いところに位置する4等星「エリダヌス座ε星」は、太陽よりもやや小さい、誕生から7億年ほどの若い恒星だ。この星には2000年に、木星の3倍ほどの質量を持つ系外惑星が見つかっている。

これまでの研究で、エリダヌス座ε星系には「デブリ円盤」が存在することが示唆されていた。デブリとは、星の周りに惑星系が形成された後に残されたガスや塵、岩石質や氷質の小天体などだ。そのデブリで構成された円盤は幅が広く連続的に広がった形状のこともあれば、太陽系における小惑星帯や海王星以遠のカイパーベルトのように帯状のこともある。

米・アリゾナ大学のKate Suさんたちの研究チームは、航空機天文台「SOFIA」を使ってエリダヌス座ε星系の遠赤外線観測を行い、ガスや塵といった暖かいデブリが系のどの位置に存在するかを調べた。そして、暖かいデブリが惑星の軌道付近に細い帯状に分布していることが確かめられ、これまでに考えられてきたモデルの一つに合致する結果が得られた。この位置は、太陽系の小惑星帯の付近に相当する。さらに理論的には、太陽系の天王星軌道あたりにも帯が存在することが示唆されている。

エリダヌス座ε星系の想像イラスト
エリダヌス座ε星系の想像イラスト。右下に系外惑星があり、小惑星帯や別の帯なども描かれている(提供:NASA/SOFIA/Lynette Cook)

「太陽系における海王星のように、外縁領域の塵を押しとどめているような天体も存在するかもしれません。エリダヌス座ε星系は太陽系の若いころの姿を見ているようなものですから、非常に興味深い研究対象です」(Suさん)。

太陽系とエリダヌス座ε星系の比較イラスト
太陽系(上下段それぞれの上)とエリダヌス座ε星系の比較イラスト。上段は内側(太陽系における木星より内側)の比較、下段は外側の比較。「proposed planet」は存在が推測される未発見の惑星(提供:NASA/JPL/Caltech/R. Hurt (SSC))