「ケプラー」、緊急モードから復旧

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NASAの系外惑星探査衛星「ケプラー」が4月7日、緊急モードとなっていることが確認された。その後の状態が心配されたが、10日の朝には安定した状態に復旧した。

【2016年4月14日 NASA

「ケプラー」は2009年3月に打ち上げられ、宇宙での8年目を迎えたばかりだ。主目的は星の明るさの変化からその星を公転している系外惑星を見つけ出すことで、2012年のメインミッション完了時点で5000個の候補を発見し、1000個以上が系外惑星と確認されている。2014年からは「K2」と呼ばれる延長ミッションを開始している。

観測を行う「ケプラー」の想像図
観測を行う「ケプラー」の想像図(提供:NASA)

ケプラーは、K2の「キャンペーン9」と呼ばれる重力マイクロレンズ現象の観測ミッションを行うため、今月7日に天の川銀河の中心の方向を見るように方向転換を行おうとしたが、その約14時間前に緊急モードになっていたようだ。4日の時点では正常であったことがわかっている。

その後、10日の朝に復旧が確認された。運用チームでは科学観測の再開と並行して、緊急モードに移行した原因を調査している。また、システムの状態や、キャンペーン9を実施できるかどうかについても調べている。一連のチェックには今週いっぱいかかる見通しだ。

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