火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見

このエントリーをはてなブックマークに追加
火星のゲール・クレーターで調査を続けている探査車「キュリオシティ」が鱗珪石という鉱物を発見した。火星では起こらなかったと考えられている高温の火山活動で作られるはずの鉱物が存在するということは、火星の歴史を考え直す必要があるのかもしれない。

【2016年6月27日 NASA

NASAの火星探査車「キュリオシティ」は2012年8月に火星に着陸し、移動しながら火星の調査を行っている。

昨年7月、ゲール・クレーター内の「バックスキン」と名付けられた場所で堆積岩を掘り、採取したサンプルを分析したところ、鱗珪石(りんけいせき、トリディマイト)という鉱物が見つかった。

キュリオシティのセルフィー
昨年8月に撮影されたキュリオシティのセルフィー(自分撮り)。中央下の白い部分は岩を掘ってできた粉(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS)

鱗珪石は珪質火山活動という爆発的なプロセスの高温環境で作られるもので、地球では鹿児島県の硫黄島(薩摩硫黄島)などの火山がそういった環境にある場所だ。

しかし、火星ではこうした火山活動は起こっていなかった(起こっていたとしても小規模だった)と考えられている。今回の発見により、火星の歴史を考え直す必要があるかもしれない。

〈参照〉

〈関連リンク〉

〈関連ニュース〉