大きな減光が始まるか?最近のベテルギウスの変化

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オリオン座の1等星ベテルギウスが8月ごろから急激に光度を下げている。今後の変化に要注目だ。

【2026年10月13日 高橋進さん/ATel】

AAVSO(アメリカ変光星観測者協会)に報告されている光度データから、ベテルギウスが9月になり通常以上に暗くなっているのではないかとの指摘が日本変光星研究会のメーリングリストにありました。最近のベテルギウスはおよそ130日ほどの周期で0.5等から0.7等ほどを周期変化していたのですが、今年の8月から急速に光度を落としていき、9月下旬には0.9等くらいにまで暗くなってきたからです。

最近のベテルギウスの光度
最近のベテルギウスの光度(AAVSOおよびVSOLJのデータから高橋さん作成)

どうなるかと思っていたところ、10月8日の天文速報(ATel)で「ベテルギウスの大気における極端な速度勾配:新たな減光現象は差し迫っているか?」との投稿がありました。チェコ・マサリク大学のDaniel Jadlovskýさんらによるものです。

投稿によると、8月ごろにベテルギウス内部の大気層が落下していく様子が観測され、最近(10月)の観測では外層部の大気が落下していく様子が観測されました。実はベテルギウスは、2020年2月に大規模な減光を起こして1.6等にまで暗くなったときにも、大減光の数か月前(2019年10月)ごろベテルギウスの恒星大気の内側の大気層が内部に落下していく様子が、また12月ごろには外層部の大気が落下していく様子が観測されていました。

これらの類似点から考えると、もしかすると今回の減光もかなり大きな減光になるかもしれません。はたして今回の減光が歴史的な大減光になるか、今後の様子が楽しみです。周りの星の明るさと比較しながら、ベテルギウスの変化にご注目ください。

ベテルギウス周辺の星の明るさ
ベテルギウス周辺の星の明るさ。数字は恒星の等級(01=0.1等)を表す(「ステラナビゲータ」で星図作成、比較星等級はヒッパルコス星表による)