Player Oneの天体撮影用CMOSカメラ5モデルが新発売
【2025年4月30日 星ナビ編集部】
サイトロンジャパンは、Player One Astronomy社の天体撮影用CMOSカメラ5製品「Uranus-M」、「Uranus-M Pro」、「Apollo 428M MAX」、「Apollo 428MMAX Pro」、「Ceres 462M」を5月7日に発売する。
Uranus-M、Uranus-M Pro、Apollo 428M MAX、Apollo 428MMAX Pro、Ceres 462M(提供:株式会社サイトロンジャパン、以下同)
- ■発売概要
-
- ブランド:Player One Astronomy
- 希望小売価格:オープン価格
- 商品名と予想市場価格:(※サイトロンジャパンによる予想価格であり、実売価格とは異なる)
- Uranus-M:税込90,000円前後
- Uranus-M Pro:税込130,000円前後
- Apollo 428M MAX:税込163,000円前後
- Apollo 428M MAX Pro:税込215,000円前後
- Ceres 462M:税込35,000円前後
- 発売日:5月7日(水)
- その他:取り扱いは天体望遠鏡専門店およびサイトロンジャパン直営店のみ
■ 【Uranus-M / Uranus-M Pro】の特徴
- 裏面照射型モノクロCMOSセンサーIMX585を搭載
-
- SONY製1.2型IMX585は、約830万画素の裏面照射型モノクロ CMOSセンサー。
- Uranus-Mシリーズは、ナローバンドフィルターを使用した星雲等の撮影のほか、太陽や月、惑星の撮影に最適。また、冷却機能を搭載(Uranus-M Pro のみ)しており、星雲の長時間露光でも高いクオリティで撮影が可能。
- 1ピクセルは2.9μmと細かく、高い解像度での撮影が可能。
- 最大飽和電荷容量(FullWell)は47ke-で、広いダイナミックレンジを活かした撮影が行える。
- ゲインが210以上になると自動的にHCG(ハイコンバージョンゲイン)モードに切り替わり、読み出しノイズを抑える。最小で0.7e-という驚異的な低読み出しノイズを実現。
- ノンアンプグロー機能
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- センサーや回路から発生する熱や赤外線によるカブリを抑え、長時間露光の写真でも高いクオリティを得られる「ノンアンプグロー」機能付き。
- パッシブ冷却システム(Uranus-M のみ)
-
- センサー背面とバックプレートをヒートシンクでつなげることによって、センサーで発生する熱を効果的に筐体外に逃し、熱ノイズの発生を抑える。また、別売のアクティブ冷却システム(ACS)を取り付けることで、更に効率的に熱を逃し、ノイズの発生を抑えることができる。
- デュアルTEC冷却システム(Uranus-M Pro のみ)
-
- 2つのTEC(冷却素子)を用いてセンサーを冷却するデュアルTEC冷却システムを搭載。センサーチャンバーの構造の最適化、テフロンスペーサーによる伝導熱(ヒートバック)の軽減、大型ヒートシンクによる効率的な排熱により、最大で外気温-35℃の強力な冷却が可能。また、冷却による結露を防ぐための結露防止ヒーターを内蔵。
- DPS(デッドピクセルサプレッション)機能
-
- ホットピクセルやクールピクセルといった撮影に不要なデッドピクセルを自動的に取り除くことで、ダーク減算を行わなくてもクオリティの高い画像が得られる。
(左)DPS機能なし、(右)DPS機能あり(画像クリックで表示拡大)
- 先進的なUSB Type-Cを採用(Uranus-M Pro のみ)
-
- カメラとパソコンの接続には、USB-AやUSB-Bより先進的な規格であるUSB3.0Type-Cを採用。USB Type-Cにはコネクターの裏表の区別がなく、迅速で確実な接続が可能。オートガイダーなどのアクセサリー用のポートも用意されており、接続にはUSB2.0 Type-Cを使用する。
- DDR3 512MB キャッシュメモリ搭載
-
- 本体内部に512MBのDDR3キャッシュメモリを搭載。フレームのドロップを回避し、読み出しを安定させることで読み出しノイズを減らす効果がある。
- 状況に応じて付け替え可能なチルトプレートが付属(Uranus-M Proのみ)
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- カメラの傾きを調整するチルトプレートを2種類付属。前面(対物側)から3対のネジで調整できるフロント3Pプレートが標準装着されていて、外径が小さく軽量。
- 付属アクセサリーのリア4Pプレートは、カメラ背面(接眼側)から4対のネジで調整できる。フィルタードロワーやフィルターホイールを取り付けたままカメラの傾きを調整でき、星像の状態やニュートンリングの発生を確認しながら精密な調整が容易に行える。いずれのプレートも精密に調整が可能なため、正確性が求められる観測にも適している。
- 過電流・過電圧保護システム
-
- DC12V電源ポートやUSBから供給される電源に異常が生じた場合、回路の破損を防ぐための保護システムを内蔵。
- ■ 【Uranus-M / Uranus-M Pro 共通】の主な仕様
-
- センサー:SONY IMX585(モノクロ)
- フォーマット:1.2 型(11.2mm×6.3mm)
- 解像度:3856×2180(約 830 万画素)
- ピクセルピッチ:2.9μm
- シャッター:ローリングシャッター
- シャッター速度:32μs~2000s
- QE:最大約 91%
- 飽和電荷容量:47ke-
- A/Dコンバータ:12bit
- 読み出しノイズ:6.5~0.7e-
- HCGモード:対応(210~)
- FPS:47FPS(10bit)
- 保護ガラス:AR Plus マルチコート(クリア)φ32mm 厚さ2mm
- 内部キャッシュ:512MB DDR3
- 接続規格:31.7mm 差し込み / M42 P0.75mm
- データポート:USB3.0 Uranus-M=Type-B / Uranus-M Pro=Type-C
- 対応 OS:Windows7,8,10,11
- ■ 主な仕様 【Uranus-M】
-
- フランジバック:12.5mm
- 質量:約160g
- 筐体直径:66mm
- 付属品 :1.25″ノーズピース、USB3.0 ケーブル(2m)、ST4 オートガイダーケーブル(2m)、1.25″キャップ、エアーブロワー、六角レンチ
- ■ 主な仕様 【Uranus-M Pro】
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- 冷却機構:2段TEC冷却
- 冷却温度:外気温-35℃~-40℃
- 電源:DC12V3A
- 電源ポート:外径φ5.5mm 内径φ2.1mm センタープラス
- 動作外気温:-10℃~60℃
- 動作湿度:0%~80%
- フランジバック:17.5mm
- デバイスポート:USB2.0(Type-C)
- 質量:約420g
- 筐体直径:78mm
- 付属品:1.25″ノーズピース、キャップ(1.25″、M42)、USB3.0 Type-C to A ケーブル(2m)、USB2.0 Type-C to C ケーブル(0.5m)、USB2.0 Type-C to B ケーブル(0.5m)、4点チルトプレート、M42-M42 20mm 延長筒、M42-M48 17.5mm 延長筒、M42-M48 0mm ステップアップリング、エアーブロワー、六角レンチ、ドライバー、M2.5 ネジ×15、セミハードケース、ケーブルバンド
Uranus-M / Uranus-M Proのパーフォーマンス(画像クリックで表示拡大)
■【Apollo 428M MAX / Apollo 428M MAX Pro】の特徴
- Pregius CMOS センサーIMX428を搭載
-
- SONY第3世代のPregius CMOSテクノロジーを搭載したIMX428 センサーは、グローバルシャッター方式で高い画像品質を維持しつつイメージセンサーの小型化、フレームレートの高速化を実現した裏面照射型CMOSセンサー。
- 1.1型の約710万画素の大型イメージセンサー。1ピクセルは4.5μmで太陽撮影に非常に有効。また、Bin2モードにすることにより、9μmピクセルでApollo-M Maxと同等の撮影が可能。
- 最大飽和電荷容量(FullWell)は 25.3ke-と広いダイナミックレンジを持っており、最大51FPSで撮影可能。Bin2モードにすることにより最大100ke-のFullWellと最大135FPSの性能を活かした撮影が行える。
- ゲインが70以上になると自動的にHCG(ハイコンバージョンゲイン)モードに切り替わり、読み出しノイズを抑える。
- DDR3 512MB キャッシュメモリ搭載
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- 本体内部に512MBのDDR3キャッシュメモリを搭載。フレームのドロップを回避し、読み出しを安定させることで読み出しノイズを減らす効果がある。
- 先進的な USB Type-C を採用(Apollo 428M MAX Pro のみ)
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- かメラとパソコンの接続には USB-Aや USB-Bより先進的な規格であるUSB3.0 Type-Cを採用。USB Type-Cにはコネクターの裏表の区別がなく、迅速で確実な接続が可能。オートガイダーなどのアクセサリー用のポートもあり、接続にはUSB2.0 Type-Cを使用する。
- パッシブ冷却システム(Apollo 428M MAX のみ)
-
- センサー背面とバックプレートをヒートシンクでつなげることによって、センサーで発生する熱を効果的に筐体外に逃し、熱ノイズの発生を抑える。また、別売のアクティブ冷却システム(ACS)を取り付けることで、更に効率的に熱を逃し、ノイズの発生を抑えることができる。
- デュアル TEC 冷却システム(Apollo 428M MAX Pro のみ)
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- 2つのTEC(冷却素子)を用いてセンサーを冷却するデュアルTEC冷却システムを搭載。センサーチャンバーの構造の最適化、テフロンスペーサーによる伝導熱(ヒートバック)の軽減、大型ヒートシンクによる効率的な排熱により、最大で外気温-35℃の強力な冷却が可能。また、冷却による結露を防ぐための結露防止ヒーターを内蔵。
- DPS(デッドピクセルサプレッション)機能
-
- ホットピクセルやクールピクセルといった撮影に不要なデッドピクセルを自動的に取り除くことで、ダーク減算を行わなくてもクオリティの高い画像を得られる。
- 過電流・過電圧保護システム
-
- DC12V 電源ポートや USB から供給される電源に異常が生じた場合、回路の破損を防ぐための保護システムを内蔵。
- ■【Apollo 428M MAX / Apollo 428M MAX Pro 共通】の主な仕様
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- センサー:SONY IMX428(モノクロ)
- フォーマット:1.1型(14.5mm×9.9mm)
- 解像度:3216×2208(約710万画素)
- ピクセルピッチ:4.5μm
- シャッター:グローバルシャッター
- シャッター速度:32μs~2000s
- QE:最大約 79%
- 飽和電荷容量:25.3ke-
- A/D コンバータ:12bit
- 読み出しノイズ:5.5~1.4e-
- HCG モード:対応(70~)
- FPS:51FPS(10bit)
- 保護ガラス:AR Plus マルチコート(クリア)φ32mm 厚さ2mm
- 内部キャッシュ:512MB DDR3
- 接続規格:31.7mm 差し込み / M42 P0.75mm
- データポート:USB3.0 Apollo 428M MAX=Type-B / Apollo 428M MAX Pro=Type-C
- 対応 OS:Windows7,8,10,11
- ■【Apollo 428M MAX】 の主な仕様
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- フランジバック:12.5mm
- 質量:約160g
- 筐体直径:66mm
- 付属品:1.25″ノーズピース、USB3.0ケーブル(2m)、ST4オートガイダーケーブル(2m)、1.25″キャップ、エアーブロワー、六角レンチ
- ■【Apollo 428M Pro MAX】の主な仕様
-
- 冷却機構:2段TEC冷却
- 冷却温度:外気温-35℃~-40℃
- 電源:DC12V3A
- 電源ポート:外径φ5.5mm 内径φ2.1mm センタープラス
- 動作外気温:-10℃~60℃
- 動作湿度:0%~80%
- フランジバック:17.5mm
- デバイスポート:USB2.0(Type-C)
- 質量:約420g
- 筐体直径:78mm
- 付属品:1.25″ノーズピース、キャップ(1.25″、M42)、USB3.0 Type-C to A ケーブル(2m)、USB2.0 Type-C to Cケーブル(0.5m)、USB2.0 Type-C to B ケーブル(0.5m)、4点チルトプレート、M42-M42 20mm延長筒、M42-M48 17.5mm延長筒、M42-M48 0mmステップアップリング、エアーブロワー、六角レンチ、ドライバー、M2.5 ネジ×15、セミハードケース、ケーブルバンド
■【Ceres 462M】の特徴
- IMX462CMOS センサーを搭載した新しいガイドカメラ
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- Ceres-Mの後継機で、SONY IMX462CMOS センサーを搭載した1/2.8型の約210万画素。
- 1ピクセルは2.9μm、解像度が約120万画素から約210万画素に向上したことで、オフアキシスガイダーや昨今の機材環境にも対応しやすくなった。
- オートガイドのほか、電子ファインダーや惑星撮影用途でも使用可能。
DPS(デッドピクセルサプレッション)機能
: ホットピクセルやクールピクセルといった撮影に不要なデッドピクセルを自動的に取り除くことで、ダーク減算を行わなくてもクオリティの高い画像が得られる。
(左)DPS機能なし、(右)DPS機能あり(画像クリックで表示拡大)
- 差し込みやすく、様々な望遠鏡に対応する形状
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- Player Oneのシンボルである赤色と特徴的な六角形のデザインはそのままに、31.7mmスリーブに直接差し込める形状を採用。最大39mmの差し込みが可能で、バックフォーカスの制限を受けにくいため、様々なガイドスコープや望遠鏡にマッチする。
- USB3.0 高速データポート
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- USB3.0データポート(5Gbps)を搭載し、従来のUSB2.0デバイス(480Mbps)の10倍以上の速度での転送が可能。オートガイドのみならず、フレームレートが必要な月・惑星撮影にも十分な性能を発揮する。
- 過電圧、過電流保護機能
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- 過電圧および過電流を保護する機能を装備。安全性に優れます。
- ■【Ceres 462M】の主な仕様
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- センサー:SONY IMX462(モノクロ)
- フォーマット:1/2.8 型(5.6mm×3.2mm)
- 解像度:1944×1096(約 210 万画素)
- ピクセルピッチ:2.9μm
- シャッター:ローリングシャッター
- シャッター速度:32μs~2000s
- QE:最大約91%
- 飽和電荷容量:12ke-
- A/D コンバータ:12bit
- 読み出しノイズ:2.6~0.7e-
- HCG モード:対応(80~)
- FPS:136FPS(10bit)
- 保護ガラス:AR Plus マルチコート(クリア)φ2.1mm 厚さ 1.1mm
- 接続規格:31.7mm 差し込み(M28.5mm P=0.6mm)
- フランジバック:7.5mm
- データポート:USB3.0
- ガイドポート:ST4 互換(RJ12)
- 全長:64.8mm
- 質量:約 65g
- 付属品:USB3.0 ケーブル(2m)、ST4 オートガイダーケーブル(2m)、1.25″延長筒、1.25″キャップ、エアーブロワー
- 対応 OS:Windows7,8,10,11
〈参照〉
〈関連リンク〉
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