幻の「ほうおう座流星群」がよみがえった

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58年前に大出現した幻の「ほうおう座流星群」が2日、大西洋上のラパルマ島などで数は少ないものの観測された。

【2014年12月2日 ほうおう座流星群ブログ(佐藤幹哉さん)

1956年に大出現し「幻の流星群」として語られてきた「ほうおう座流星群」が、12月2日(世界時、以下同)に観測された。ダストトレイル理論に基づいて今回の出現を予測し、スペイン領ラパルマ島での観測を試みた流星研究家の佐藤幹哉さんによると、極大予測時刻(2日0時)を少し過ぎたころの30分間で6個の流星が見られたという。

流星が見事予測通りに出現したこと、そしてその出現数が1956年に比べて少なかったことから、今年の出現のもとになった塵が放出された1900年代初頭における母天体の活発度を推測することができる。彗星が揮発成分を使い果たした「彗星・小惑星遷移天体」を知るうえで貴重な観測結果となるだろう。

佐藤さんらの観測遠征には、南インド洋上を航行していた南極観測船「宗谷」で58年前の流星雨を目撃した中村純二さんも同行している。

ほうおう座流星群の流星
2日0時47分におおぐま座方向に出現したほうおう座流星群の流星(画像左)。クリックで拡大(撮影:佐藤幹哉さん。「ほうおう座流星群ブログ」より

星ナビ12月号で特集 ~幻の「ほうおう座流星群」ふたたび~ よみがえるフェニックス

星ナビ2014年12月号表紙

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