過去の火星大気は酸素が豊富だったかもしれない

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火星探査車「キュリオシティ」が酸化マンガンを発見した。過去の火星の大気中には現在より豊富に酸素が存在していた可能性を示すものだ。砂の模様からも火星の歴史を知る手掛かりが得られている。

【2016年7月1日 NASA (1)(2)

NASAの火星探査車「キュリオシティ」は2012年8月から火星のゲール・クレーターで様々な探査を行っている。キュリオシティの大きな目的の一つは火星の歴史を調べることで、先日には火星に火山活動があった可能性を示す発表があった(参考:「火星探査車キュリオシティ、予想外の鉱物を発見」)。

新たな探査結果として、土壌から酸化マンガンが多く見つかったことが報告されている。酸化マンガンは大気中に多くの酸素がある環境で作られる物質であることから、過去の火星大気に多くの酸素が存在していたことが示唆される。

キュリオシティのセルフィー
2014年5月に撮影されたキュリオシティのセルフィー(自分撮り)。拡大部分は探査対象の土壌(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS、以下同)

この酸素は、かつて火星に大量に存在したとみられる水が分解されて作られたものと考えられている。火星表面を赤い色に見せている酸化鉄(鉄さび)を作る程度であれば、それほど多くの酸素は必要ないが、酸化マンガンを作るとなればかなり多くの酸素があったはずだ。


また、別の報告では火星の砂丘に見られる模様について調べられている。火星には地球と同様に砂丘があり、その表面には数十cm間隔の波模様が見られる。しかし地球とは異なり、3mほどと広い間隔の曲がりくねった模様も一緒に存在している。こうした模様は現在の薄い火星大気と関係があるとみられ、大気がどのように変化してきたを知る手掛かりとなる。

2種類の模様
砂丘に見られる2種類の模様。2015年12月撮影。間隔が広いものは地球には見られないタイプ。クリックで画像拡大

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