羽毛のような繊細さ 巨大分子雲「いっかくじゅう座R2」

このエントリーをはてなブックマークに追加
ヨーロッパ宇宙機関の赤外線天文衛星「ハーシェル」が、生まれたての星々が存在する巨大分子雲「いっかくじゅう座R2」の中心領域を詳細にとらえた。

【2015年8月26日 ヨーロッパ宇宙機関

冬の大三角のあたりに広がるいっかくじゅう座は、暗い星が多く目立たない星座だが、ばら星雲など美しい天体も見られる。公開された画像は赤外線天文衛星「ハーシェル」がとらえた、2700光年彼方の巨大な分子雲「いっかくじゅう座R2」だ。ガス雲が描く複雑な構造を詳細に見せてくれている。

いっかくじゅう座R2の中心領域
いっかくじゅう座R2の中心領域(提供:ESA/Herschel/PACS/SPIRE/HOBYS Key Programme consortium)

いっかくじゅう座R2の明るい中心領域には、電離した水素から成る高温のバブル状構造が複数存在する。1万度という高温に熱せられたガスが急速に広がって膨らみ、その後時間をかけて拡がったものだ。ハーシェルの観測で、これらの構造が10万年から35万年かけて成長してきたことがわかった。

この領域には4つのバブル状構造が見られ、それぞれが別々の、高温で大質量の星と関連している。さらに、その構造を包み込むように高密度のガス雲が広がっている。バブル構造内の高温ガスとは対照的に、ガス雲の温度は絶対温度10度ほど(摂氏約マイナス260度)しかない。