【レポート】上坂浩光監督最新作「まだ見ぬ宇宙へ」完成試写会

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上坂浩光監督の最新作であるプラネタリウム・フルドーム映像作品「まだ見ぬ宇宙へ」の完成披露試写会が、5月30日に東京・多摩六都科学館で開催されました。

【2022年6月7日 星ナビ編集部

レポート:梅本真由美さん(天文台マダムVERAに夢中!

「まだ見ぬ宇宙へ」は、位置天文衛星「ガイア」の観測成果などを元に、最新の知見に基づく宇宙の姿を6Kドームマスターで描き出したプラネタリウム・フルドーム映像作品です。地球を離れ、太陽系・銀河・銀河団といった宇宙の階層構造を紹介し、それぞれの階層がどのくらいの広がりを持っているのかというスケール感も見せながら、自由自在に宇宙を旅します。とくに、観望や写真でお馴染みの天体に次々と近づいてその「立体構造」を見せていくシーンは、天文ファンにはたまりません!まさに「まだ見ぬ宇宙」が迫ってくる感じで、非常にテンションが上がりました。

今作の監督である上坂浩光さんは「HAYABUSA」三部作に代表されるような、科学を扱いながらもエモーショナルな作風が特徴です。ところが今回、本作の総合プロデューサーを務めた飯山青海学芸員(大阪市立科学館)のからのオーダーは、「エモーショナルな要素はナシで。情感やストーリーは一切不要」とバッサリ!その結果、完成した作品の上坂監督らしさは…なんと少しも失われず、むしろ際立ってさえいました。ガイア衛星の膨大な観測データに基づく天の川銀河の可視化、天体の科学データに基づく細やかな描写。数秒のシーンを何か月もかけて作りあげ、「宇宙」という空間そのものにこだわり尽くした上坂監督は「今までと全くちがうタイプの作品で、新たな境地を開拓できた」と振り返ります。

まだ見ぬ宇宙へ
まるでプラネタリウムのコンソールをコックピットに観客全員で宇宙旅行をしているような没入感。眼前にまだ見ぬ宇宙が迫ってくる(撮影:星ナビ編集部)

この作品は、今年2月にリニューアルした大阪市立科学館プラネタリウムのこけら落としの番組として上映されていました。番組を見終わったお客様方の反応を飯山学芸員にたずねると…「放心状態です。いままで『HAYABUSA』を見て泣いている人はいましたが、こんなことは初めて」だそう。

大阪のお客様を放心状態にした「まだ見ぬ宇宙へ」ですが、その力の源は上坂監督自身が撮影している天体写真にありました。本作は上坂監督の天体写真家としての視点があるからこそ成立した作品かもしれません。詳細は星ナビ8月号で紹介しますので、楽しみに待っていてくださいね!

ポスターと製作陣
(左)試写会来場者に挨拶をする上坂浩光監督(左)と飯山青海学芸員(右)(撮影:星ナビ編集部)/(右)全天周映像「まだ見ぬ宇宙へ」(©「まだ見ぬ宇宙へ」製作委員会)

上映館情報(6月7日時点)

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