星座の世界を飛び回ろう『新版 まんがで読む星のギリシア神話』発売
【2022年3月24日 星ナビ編集部】
アルテミスに恋するオリオン、12の荒行を成し遂げたヘルクレス、ゼウスが愛した美少年ガニメデ…空を見上げれば、ギリシア神話に登場する様々な人や神々、けものや怪物たちが個性的な姿でひしめきあっている。そんな夜空の物語をまんが形式で楽しめるムックが本日発売の『新版 まんがで読む星のギリシア神話』だ。
ギリシア神話の舞台は、ギリシャ周辺だけでなく地中海沿岸のヨーロッパから北アフリカ、中近東、西アジア、黒海沿岸にまで及ぶ広大な地域にまたがっており、それぞれの神話の成立も幅広い年代にわたっている。『まんがで読む星のギリシア神話』は、オリジナルキャラクター「ミウミウ」を登場させて案内役に仕立て、いくつものギリシア神話のストーリーをひとつながりにまとめている。本来なら幾世代にもわたる神話を同時代に設定し、星座神話の全体像をつかめるように再構成しているのが特徴だ。また、膨大なストーリーゆえに登場人物も多くて混乱しがちだが、まんがのビジュアルで見た目や特徴が描き分けられたことで、それぞれのキャラクターがより際立ってわかりやすくなっている。
カラー16ページとモノクロ256ページ、合計272ページとボリュームたっぷり。画像クリックで表示拡大
「新版」とある通り、もとになっているのは2005年に発行された『まんがで読む星のギリシア神話』だ。「旧版」は、月刊「星ナビ」で創刊号から計49回連載された藤井龍二氏のまんが「ギリシア神話劇場」に、プロローグ「星座神話の始まり」を加えたもの。さらに、全天/春夏秋冬/北天/南天のカラー星図と星座写真、まんがストーリーを補足するような形で星座にまつわる神話の背景や語りきれなかったサイドストーリーを星図とともに紹介する「星座解説」、金井三男氏のコラム「こだわり星座神話」「正調ギリシア神話では」や、登場人物一覧、家系図・相関図、ギリシア神話時代の地図などの資料編が収録されていた。
「旧版」の発売から17年が経ち、このたび新たに「ニューワールド 南天の星座I・II」と「南天の星座解説」を計16ページ追加した「新版」として出版する。描き下ろしのページでは、大航海時代に新たに作られた、主に南半球で見られる星座のエピソードを追いかけるほか、新規コラム「こだわり南天星座」「正しい歴史では」も読むことができる。
ご購入はアストロアーツオンラインショップ、Amazon.co.jp、ほか全国書店で。電子版の配信も3月28日にスタートする。星座神話の入門としてはもちろん、夜空に星座を探したい人や古代ギリシアが好きな人、星座の成立に興味のある人にも楽しんでいただける読み応えのある一冊となっている。神話の世界に入り込み、ミウミウと一緒に地中海を飛び回ってみよう。
描き下ろしの16ページでは、天文学者“ミウム”が大航海時代の南半球を旅する。画像クリックで表示拡大
『星空に繰り広げられる神話物語を全20話のまんがで綴る 新版 まんがで読む星のギリシア神話』
- ■ 執筆:
-
- 藤井龍二(「星ナビ」連載「やみくも天文同好会」)
- 金井三男(「星ナビ」連載「金井三男のこだわり天文夜話」)
- ■ 天体写真・古星図:
-
- 藤井 旭(白河天体観測所)
- ■ 主な内容:
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- 巻頭カラー星図:全天、春夏秋冬、北天、南天の星図と星座写真
- まんがストーリー:全20話(全220ページ)
- 星座解説:全天を14のパートに分けて解説
- 欄外コラム:「金井三男のこだわり星座神話/こだわり南天星座」「正調ギリシア神話では」「正しい歴史では」
- 巻末資料編:登場人物の一覧、家系図、ギリシア神話時代の地図、全天星図 など
- ■ 制作:
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- 株式会社アストロアーツ
- ■ 判型:
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- A4変型判 272ページ
- ■ 定価:
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- 本体2,200円+税
- ■ 詳細:
関連商品
〈関連リンク〉
- 製品情報
- 購入:
- オンラインショップ
- Amazon.co.jp
- 電子版は製品情報ページ、各ストアでご確認ください
- 「星ナビ」バックナンバー まんが「ギリシア神話劇場」は2000年12月号~2004年12月号で連載
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