太陽系の内惑星と外惑星は世代が違った

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太陽系形成に関する数値実験から、太陽系内の惑星が2つの異なるタイミングで形成されたとする新しい理論が提唱された。

【2021年1月27日 オックスフォード大学バイロイト大学

太陽系の惑星のうち地球や火星などは主に固形成分でできていて、木星や土星にガスや水などの蒸発しやすい物質が多く集まっている。従来、この差は単にどれだけ太陽に近い所で形成されたかの違いであると解釈されてきた。

英・オックスフォード大学のTim Lichtenbergさんなどの国際研究チームは、そもそも惑星が形成された時期も2段階に分かれていた可能性をシミュレーションにより明らかにした。

最近の原始惑星系円盤の観測や隕石の分析からは、これまでの想定と違い、太陽が誕生してからわずか20万年ほどで惑星の形成が始まったこと、その形成は太陽系内の限られた領域で起こったことを示す証拠が得られている。

鍵を握るのは「スノーライン」、すなわち恒星に近く水が蒸発してしまう内側の領域と水が凍る外側の領域の境界線だ。Lichtenbergさんたちの理論によると、スノーラインの周辺に存在する水の氷と、原始惑星系円盤内の塵の粒子が作用して、まず太陽系の内側で惑星の種である微惑星の形成が始まった。やがて恒星と惑星系円盤の進化に伴いスノーラインが外側に移動して、外側でも微惑星の形成が起こった。それら微惑星が互いに衝突したり、周囲の円盤から物質が降着したりすることが繰り返され、太陽系の内側の惑星形成は先に始まり終了までに時間を要したが、外側の惑星形成は急速に終わりを迎えたという。

微惑星のイラスト
太陽系形成初期に形成された微惑星のイラスト。互いに衝突し合い周囲の円盤から物質が降着して原始惑星となる(提供:Mark A. Garlick)

先に生まれた地球や火星などには、短寿命放射性核種であるアルミニウム26(26Al)が多く取り込まれ、その放射性崩壊に伴う熱で内部が高温になった。その結果、中心部では鉄を主体とする核が形成されるとともに、水などの揮発性物質は蒸発してしまった。一方、後になってから外側で形成が始まった惑星は26Alの量が少なく、多くの揮発性物質を取り込んだまま進化したという。

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