大型の太陽系外縁天体2007 OR10に衛星

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太陽系外縁天体として3番目に大きい2007 OR10に衛星が発見された。

【2017年5月22日 NASA

ハッブル宇宙望遠鏡(HST)による観測から、太陽系外縁天体2007 OR10に衛星が発見された。2007 OR10の直径は約1500kmで、太陽系外縁天体としては冥王星、準惑星エリスに次ぐ3番目に大きな天体である。大きく歪んだ楕円軌道を公転しており、現在は地球から約132億km離れた位置にある。

2007 OR10の衛星
2007 OR10の衛星。2009年と2010年に観測(提供:NASA, ESA, C. Kiss (Konkoly Observatory), and J. Stansberry (STScI))

典型的な太陽系外縁天体の自転周期は24時間未満と考えられているが、2007 OR10の自転周期は約45時間と非常に遅く、その原因として衛星の影響が考えられていた。そこでHSTの過去の観測データを調べたところ、暗すぎるために見逃されていた衛星を発見することができたのだ。しかし、衛星の軌道の決定には至っていないため、2007 OR10の自転速度の遅さが本当に衛星の影響なのかどうかは明らかになっていない。

衛星の大きさはおよそ240kmから400kmと見積もられている。今回の発見により、現在知られている大型(直径1000km程度以上)の太陽系外縁天体のほとんどに衛星の存在が確認されたことになる。

太陽系外縁部には天体が密集しているため、お互いに接近することもある。大きい天体の影響で小さい天体の軌道が乱された結果、天体同士が高速で衝突すれば粉々になり低速なら衝突クレーターを形成するにとどまるが、衛星として残っているということは、速すぎも遅すぎもしなかったということだ。

「大型の太陽系外縁天体のほとんどに衛星が見つかったことから、こうした天体が形成された数十億年前には天体同士の衝突がより頻繁に起こっていたはずだと考えられ、衛星の形成モデルに制限を付けることになります」(ハンガリー・コンコリー天文台 Csaba Kissさん)。