「カッシーニ」、土星の環をかすめるコースの飛行を開始

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土星探査機「カッシーニ」のミッションも残すところ1年弱となった。これから来年4月下旬まで、カッシーニは土星の環をかすめるようなコースを20回飛行する予定で、その1回目が12月4日に実施された。

【2016年12月8日 (1)(2)

NASAの土星探査機「カッシーニ」は11月末から、土星の環をかすめるようなコースの飛行を始めた。全部で20回に及ぶ接近飛行の1回目が今月4日に行われ、カッシーニは土星の雲頂から約9万1000km上空を通過した。この位置は土星のF環(よく目立つA環のすぐ外側にある細い環)の中心から1万1000km外側の、衛星ヤヌスとエピメテウスによって作られた微かで塵っぽい環がある付近にあたる。

「計画に数年を要しましたが、やっとここまで来ました。チーム一同、データの分析をとても楽しみにしています」(カッシーニ・プロジェクト・サイエンティスト Linda Spilkerさん)。

環への接近に先立ち、カッシーニは12月2日と3日に土星の北極のクローズアップ画像を撮影した。土星から約39万km離れたところからとらえられた画像には、ジェット気流が作る六角形の渦が見えている。一辺の長さが地球ほどもある巨大な模様だ。

土星の北極
12月3日に撮影された土星の北極(提供:NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)

来年4月下旬まで環をかすめるコースでの飛行を続けた後、カッシーニは4月22日に衛星タイタンに接近飛行する。その後、4月26日からカッシーニの軌道は、土星の一番内側の環と本体の間にある幅2400kmの隙間に飛び込むようなコースに移り、「グランドフィナーレ」と呼ばれる22回の飛行を開始する。

そして、いよいよ2017年9月15日にミッションは、カッシーニの土星大気への突入という形で幕を閉じる。これから1年弱の最後のミッションで、土星の小衛星や環、大気などについて最高のデータが得られるだろう。

カッシーニの軌道
今後のカッシーニの予定軌道。(灰色)現在飛行している、環の外側をかすめる軌道、(青)2017年4月末からの「グランドフィーナーレ」の軌道、(オレンジ)2017年9月に土星の大気へ突入する軌道(提供:NASA/JPL-Caltech)

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