水星磁気圏探査機MMOの愛称は「みお」
【2018年6月13日 JAXA】
宇宙航空研究開発機構(JAXA)はヨーロッパ宇宙機関(ESA)と共同して、国際水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)」を進めている。日欧初の大型共同プロジェクトとなるこの計画では、JAXAが磁場・磁気圏の観測を行う水星磁気圏探査機「MMO(Mercury Magnetospheric Orbiter)」を、ESAが表面・内部の観測を行う水星表面探査機「MPO(Mercury Planetary Orbiter)」を開発している。
このMMOについてJAXAが今年2月から4月まで愛称を募集したところ、6494件の応募があった。選考の結果、愛称として「みお(MIO)」が選ばれた。
選定理由:
- 「みお」は河川や海で船が航行する水路や航跡の意味を持つことから、これまでの探査機の研究開発の道のりを示すとともに、これからの航海安全を祈る愛称であること
- 古くより船が航行するときの目印にする標識を澪標(みおつくし)と云い、和歌では「身を尽くし」の掛詞になることから、努力と挑戦を続けるプロジェクトメンバーの思いを表していること
- 水星の磁気圏によって変化する太陽風のプラズマの流れの中でMMOが探査するという状況と、船が流れの中を進むイメージが合致すること
- 海外の方にも発音しやすいこと
水星磁気圏探査機「みお」と水星のイラスト(提供:JAXA)
「みお」とMPOは今年10月にESAのアリアン5型ロケットで一緒に打ち上げられ、7年後の2025年12月に水星の周回軌道に入る予定だ。水星到着後に両機は分離し、協力しながら1年間かけて観測を行う。
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