星座八十八夜 #81 大熊を追いかけている2匹の猟犬「りょうけん座」

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〈うしかい座〉に連れられて〈おおぐま座〉にほえかかっている2匹の犬は、〈りょうけん座〉です。

【2024年4月23日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

まず春の夜空で、〈うしかい座〉のアルクトゥールス、〈おとめ座〉のスピカ、〈しし座〉のデネボラを結んだ「春の大三角」をさがします。この大三角と「北斗七星」の間をさがすと、真ん中あたりにぽつんと3等星が見つかります。これが〈りょうけん座〉の片方の星の「コルカロリ」です。

コルカロリとはラテン語で「チャールズの心臓」という意昧で、星座絵では犬の首のところに小さな王冠が描かれています。このコルカロリは黄色い星と青白い色の星の二重星です。

大きな渦巻銀河の腕の端に小さな銀河がつながっているM51(子持ち銀河)や、満月の3分の1くらいの見かけの大きさを持つ渦巻銀河M63、球状星団M3など、望遠鏡や双眼鏡で見ると楽しい天体を持つ星座です。

りょうけん座
〈りょうけん座〉(上)と〈かみのけ座〉

星座の起源

歴史の新しい星座です。17世紀末にヘベリウスによって独立した星座に分類されました。この星の群れは、ギリシアのプトレマイオスが48星座をまとめたときに、〈おおぐま座〉の外側にある星として記録されました。

星座絵では、2匹の猟犬は、〈うしかい座〉の牛飼いにひもで引かれています。ここから、この犬たちのご主人が牛飼いのように思われることが多いのですが、残念ながらとくに神話はありません。

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