天体画像処理ソフト「ステライメージ9」9.0dアップデータ公開 新機種対応、自動処理強化など

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天体画像処理ソフト「ステライメージ9」9.0dアップデータを無償公開しました。新たにキヤノン、ニコン、ソニーの3社・8機種のRAWデータ読み込みに対応。コンポジットパネルを中心とした機能追加や不具合対策も行っています。

【2021年9月13日 アストロアーツ

(9月15日 差し替え公開のお知らせ)

9月13日公開の9.0dアップデータで「選択マスクを有効にすると、処理結果がカラー画像のGチャンネルに反映されない不具合」が判明し、この問題を追加修正したものに差し替えました。

そのため、9月15日23時ごろ以前に9.0dアップデータをダウンロードした方は改めてステライメージの「アップデータ」ページからダウンロードの上、インストールしてください。

たびたびお手数をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。


「ステライメージ9」9.0dアップデータでは、キヤノン EOS Kiss M2、ニコン Z 6II / Z 7II、ソニー α7S III / α7C / α1 / α7R III A / α7R IV AのRAWデータ読み込みに対応しました。

また、自動処理モードの「コンポジットパネル」をいっそう強化。主な改善は次の通りです。

  • 「前処理設定」に新たに「詳細設定」を追加。フラット補正の「ガンマ」「オフセット」を設定可能に。
  • ライト画像リストで、並び替え項目「明るさ」を追加。光害地撮影で雲の写り込んだ画像の判別をサポート。
  • 自動位置合わせ処理をさらに高速化。

さらに、RAW現像結果をサムネイル画像に合わせた色調に自動調整を行う機能を追加しました(メーカー純正のRAW画像のみ対応)。これはコンポジットパネルの階調調整または、詳細編集モードのRAW 現像(手動)およびベイヤー・RGB変換の色設定でお使いいただけます。天体写真ではRAW現像後、素の状態から画像処理を始めるケースが一般的ですが、星景写真などで撮影時のサムネイル画像の見た目をベースにレタッチを行いたいというご要望にお応えしました。

その他、LRGB/WCMY合成で、処理結果が一部にしか反映されないことがある点など、いくつかの不具合への対策も行っています。

修正内容やインストール方法等、詳しくはステライメージ9「アップデータ」ページをご参照ください。

ライト画像を「明るさ」で並び替え
自動処理モードの「コンポジットパネル」でライト画像を「明るさ」で並び替え。特に光害地の雲は明るく写り、コンポジット結果への影響は大きいため、事前に取り除いておくことがおすすめ

フラット補正の「ガンマ」「オフセット」を設定
自動処理モードの「コンポジットパネル」でフラット補正の「ガンマ」「オフセット」を設定。フラット補正に失敗する場合は、少ない枚数で「ガンマ」「オフセット」の値を確認し設定のうえ最終的な多枚数コンポジットを行うと効率的。画像クリックで表示拡大


ステライメージ9について

高品質な仕上げに欠かせないベイヤー配列でのダーク・フラット補正や独自のRAW現像など、多数枚のコンポジットに必要な一連の流れを自動化。処理後の画像調整も簡単に行えるソフトウェアです。星雲・星団や惑星などにそれぞれ最適なフィルタや、天体の動きをコンポジットに反映する「自動メトカーフコンポジット」など、天体画像に特化した様々な機能を搭載しています。詳しくは製品ページをご参照ください。

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