クルードラゴン、飛行士乗せISSから無事帰還

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日本時間8月3日早朝、スペースX社のクルードラゴン最終実証機が米・フロリダ州沖に着水し、2名の宇宙飛行士を乗せた地上からISSへの往復の旅を無事終えた。

【2020年8月3日 NASASpaceX

米・スペースX社が開発した宇宙船「クルードラゴン」による初の有人試験飛行ミッション「デモ2」が、無事に全行程を終え、地球に帰還した。

クルードラゴン「エンデバー」号はNASAの宇宙飛行士Robert BehnkenさんとDouglas Hurleyさんを乗せ、今年5月31日(日本時間、以下同)に打ち上げられた(参照:「米、「クルードラゴン」で9年ぶりに有人宇宙飛行を再開」)。エンデバーという愛称は、BehnkenさんとHurleyさんが初めて搭乗したスペースシャトルに因んで2人が名付けたものだ。エンデバーは打ち上げから約19時間後に国際宇宙ステーション(ISS)にドッキングし、ISSの第63次長期滞在クルーと合流した。

約2か月間のISS滞在を終えた2人が再び乗り込んだエンデバーは8月2日にISSから切り離され、8月3日午前3時48分ごろ米・フロリダ州の北西部ペンサコーラ沖にパラシュートを広げて無事着水し、地球へ帰還した。米国の宇宙飛行士が着陸ではなく海上への着水によって宇宙から戻ってくるのは、1975年のアポロ・ソユーズ計画以来のことである。また、米国のロケットと宇宙船によってISSと地上との間を宇宙飛行士が行き来したのは2011年以来となる。

着水したクルードラゴン
パラシュートを広げて着水したクルードラゴン「エンデバー」(提供:NASA Video、以下同)

「素晴らしい仕事によってこの試験飛行を実現させたNASAとスペースX社のチームを祝福します。これは、かつては不可能と考えられていたことに力を合わせて取り組むことでどれだけのことを成し遂げられるかを物語っています。これまでの限界を超えて月や火星へ向かう大胆なミッションにいかに踏み出すかというとき、鍵となるのはパートナーです」(NASA長官 Jim Bridenstineさん)。

引き上げられるエンデバー 引き上げられるエンデバー

試験飛行であるデモ2のデータは今後スペースXとNASAで検証され、その結果を受けて最初の正式ミッションである「クルー1」が開始する予定だ。9月下旬以降に打ち上げ予定のクルー1では、野口聡一宇宙飛行士ら4人の第64次長期滞在クルーをISSに届け、6か月後に地球帰還する(参照:「野口さん、「クルードラゴン」運用初号機への搭乗が決定」)。

また、今回帰還したエンデバーの船体は点検と整備を経て、来春予定されているミッション「クルー2」で再利用される。このクルー2には、ISSで船長を務める星出彰彦宇宙飛行士の搭乗が決まっている(参照:「星出さん、来春クルードラゴンでISSへ」)。

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