野口さん、「クルードラゴン」運用初号機への搭乗が決定
野口聡一宇宙飛行士は、近く国際宇宙ステーション(ISS)での2回目の長期滞在に臨むことがすでに決定していたが、そのISSへ向かうための手段が米・スペースX社の宇宙船「クルードラゴン」となることがJAXAから発表された。野口さんの宇宙飛行は2005年、および2009~2010年(長期滞在)に次いで3回目となる(参照:「野口さん3度目の宇宙飛行、2019年からISS長期滞在」)。
「クルードラゴン」初号機に搭乗する野口さん(右から2人目)たち(提供:JAXA/NASA、以下同)
クルードラゴンは昨年3月に無人運用でのISSドッキングに成功しており、間もなく有人での試験飛行も実施される予定となっている。野口さんたちの打ち上げ時期は今後発表されることになっているが、今夏以降の見込みだ。この飛行はクルードラゴンが訓練や試験以外で初めて運用されるミッションとなる。また、2011年7月にスペースシャトルが引退して以降、ISSとの有人往還飛行はロシアのソユーズ宇宙船のみで実施されてきており、クルードラゴンは約9年ぶりにソユーズ以外でのISS有人往還機となる。
ISSに到着後、野口さんはミッションスペシャリストとして、NASAの宇宙飛行士Michael Hopkinsさん、Victor Gloverさんたちと共に約6か月間の長期滞在を行う。
昨年11月に実施されたNOLS(野外リーダーシップ)訓練に同時参加した星出彰彦さん(左から3番目)と野口さん(左から4番目)。同訓練では、10名程度の宇宙飛行士が毎日リーダーを変えながら、雪崩の危険がある雪山や熊が目撃される密林、干満差の激しい海岸など、50kmにわたる過酷な環境を進む
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