中村さん、おおいぬ座に新星を発見

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三重県の中村祐二さんが3月24日、おおいぬ座に約12等級の新星を発見した。

【2018年3月27日 VSOLJニュース

著者:前原裕之さん(京都大学)

天の川の近くに見えるおおいぬ座は、夜空に見える恒星のうち最も明るいシリウスがある星座としても有名で、この季節には夕方の南の空に見ることができます。

そんなおおいぬ座の中に新星が発見されました。新星を発見したのは三重県亀山市の中村祐二さんです。中村さんは3月24.4964日(世界時、以下同。日本時では20時55分ごろ)に口径10cmの望遠鏡で撮影した画像から12等の新天体を発見しました。この天体は中村さんが3月17.5107日に撮影した画像には写っていませんでしたが、ASAS-SNの23.153日のデータでは既に15.5等ほどで写っており、中村さんによる発見の1日前ごろから明るくなり始めていたことがわかりました。この天体の位置は以下のとおりです。

赤経  07h13m45.9s
赤緯 -21°12′33″(2000年分点)

おおいぬ座の新星
おおいぬ座の新星の確認観測画像(撮影:清田誠一郎さん)

おおいぬ座の新星の位置
おおいぬ座の新星の位置。画像クリックで星図拡大(「ステラナビゲータ」で星図作成)

3月25.1日にチリのSOAR 4m望遠鏡を用いて行われた分光観測によると、この天体のスペクトルにはP Cygniプロファイルを示す水素のバルマー系列の輝線の他、1階電離した鉄や酸素の禁制線も輝線として見られることがわかりました。このようなスペクトルの特徴から、この天体が古典新星であることが確認されました。

千葉県の清田誠一郎さんや長崎県の森山雅行さん、愛知県の広沢憲治さんによる観測では、この新星は3月25日には発見時とほぼ同じ12等程度の明るさだったことが報告されました。今後の明るさの変化が注目されます。