「キュリオシティ」、火星探査の次章へ

このエントリーをはてなブックマークに追加
火星着陸から4年以上が経過した探査車「キュリオシティ」のミッションは10月1日から2年の延長期間に入り、新たな章のスタートを切った。これまで訪れた中でおそらく最も景色の良い場所を後にしたキュリオシティは、次なる目的地を目指して移動中だ。

【2016年10月7日 NASA

NASAの火星探査機「キュリオシティ」は2012年8月に火星に着陸し、ゲール・クレーターの中央丘シャープ山で、過去の火星に水があった証拠などを探査してきた。10月からの新ミッションでは、酸化鉄を多く含む鉱物ヘマタイトの豊富な物質で覆われた2.5km先の峰や、粘土の豊富な岩石が露出した場所を目指す予定だ。

キュリオシティの自撮り画像
シャープ山のふもとのマレー・ビューツで今年9月に撮影されたキュリオシティのセルフィー(提供:NASA/JPL-Caltech/MSSS、以下同)

これまでにキュリオシティが撮影した画像は18万枚以上にのぼる。そのうちここ数週間に撮影された数百枚の最新画像は、頂上が平らで周囲が絶壁となっている浸食地形(メサ)や、さらに侵食が進んで孤立した地形(ビュート、複数形ビューツ)などが集まっているマレー・ビューツ(Murray Buttes)からとらえられたものだ。

マレー・ビューツの360度動画

マレー・ビューツにある2つのメサ
約80mの距離から撮影したマレー・ビューツの2つのメサ

キュリオシティは9月18日にマレー・ビューツで、粉にした岩石のサンプルを採取した。その分析から、サンプル採取地点である厚さ180mの岩層が主に泥岩から成ることを発見した。泥岩は湖の底に溜まった泥から形成されたものなので、過去の火星には湖が短期間ではなく持続して存在できる環境があったことを示している。

「マレー・ビューツを後にしたキュリオシティの任務はこれまでと同じく、生命の存在を許す環境が火星にあったのかどうかを調べることに尽きます。火星の歴史のページをめくって読み解くかのように、私たちの理解を覆したり深めたりすることです」(キュリオシティ計画サイエンティスト Michael Meyerさん)。

ミッションでは自然放射線のレベルなど現在の火星環境も調査中だ。そのデータは、今後実施されるロボットによるミッションや2030年代に予定されている火星への有人探査に役立てられることになっている。

キュリオシティの道のり
キュリオシティの道のり(提供:NASA/JPL-Caltech/Univ. of Arizona)

関連商品

天体望遠鏡の像をパソコンに動画や静止画で取り込めるCMOSカメラ。月や惑星の観測や撮影を楽しめます。