星座八十八夜 #11 実在の出来事がモデルの珍しい星座「たて座」

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オスマン‐トルコ帝国と戦った、ポーランドの王様の活躍を記念した星座です。

【2023年8月4日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

夏の夜空に見える天の川は、〈さそり座〉や〈いて座〉のあたりから〈わし座〉にかけての部分が、最も天の川が明るく、幅も広くなっています。天体望遠鏡でこのあたりをのぞいてみると、星雲や星団がたくさん見つかるので、天の川のいちばん美しいところだと言われています。

〈たて座〉は、この天の川の上の〈わし座〉〈へび座(尾)〉〈いて座〉にはさまれたところにあります。ただし、いちばん明るい星でも4等星で、目印になる星の並びもないので、星図と見くらべながら探してみてください。

たて座

星座の起源

「盾(たて)」とはそもそも、やりや弓矢から身を守るために持つがんじょうな板のことです。

この星座が生まれたのは17世紀。ポーランドの国王ヤン・ソビエスキー3世の率いる軍隊が、イスラム教の大帝国オスマン‐トルコ軍と戦って、無事勝利をおさめました。ポーランドの天文学者ヘベリウスは1690年に、このときのソビエスキーの活躍を記念して、夏の天の川のいちばん美しい部分に、国王の楯の星座を設定しました。これが〈たて座〉です。

88星座の見所を紹介!「スマホで楽しむ星座入門」

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スマホ星座入門

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