星座八十八夜 #1 「こと座」の「織り姫」を探そう

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夏の星空にまつわる物語の中で、日本で最もよく知られている「七夕物語」。七夕物語の織り姫・ベガを持つ星座〈こと座〉とはどのような星座なのでしょうか?

【2023年7月4日 アストロアーツ

星座八十八夜

「スマホで楽しむ星空入門」より抜粋)

見どころ

7月7日の七夕(たなばた)のころなら東の空、8月ならば南の空を見上げると、明るい星が3つ、大きな三角形を描いて輝いています。これが「夏の大三角」で、〈こと座〉のベガ、〈わし座〉のアルタイル、そして〈はくちょう座〉のデネブの3つの1等星でできています。このうち、最も明るいのは〈こと座〉のベガです。ベガのわきに、4つの星が平行四辺形のように並んでいて、たて琴の形を作っています。

こと座

ベガから少し東側に目を移したところにあるのが〈こと座〉のε星「ダブル・ダブルスター」です。双眼鏡で見ると、2つの星が並んで見え、さらに大型の望遠鏡ではそれらの星がさらに2つずつに分離し、計4つあるのを見ることができます。こと座の中心には、惑星状星雲M57があり、「リング星雲」と呼ばれ親しまれています。

星座の起源

中国では、ベガまたはベガとζ星とε星の3つを「織女(しょくじょ)」と呼んでいました。織女は七夕伝説の織り姫でもあります。日本では、ベガを「七夕」「織り姫」「七夕つめ」「めん七夕」、ζ星とε星の2つを「七夕の子ども」と呼んでいました。

星座の物語

ギリシア神話では、音楽家オルフェウスが持っていたたて琴、または、同じく音楽家のアリオンが持っていたたて琴が天に昇ってこの星座になったと伝えられています。

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