小海星フェス&星宴 2021年星まつり開催レポート
【2022年1月19日 星ナビ編集部】
(「星ナビ」2022年2月号「News Watch」より抜粋)
2020年からの新型コロナウイルス感染症蔓延で緊急事態宣言による行動制限も続き、各地のイベントは中止やオンラインのみの開催を余儀なくされてきた。2021年8月のピークには1日あたり新規感染者数が5700人以上にも達したが、夏の終わりごろから感染者数が急激な減少を見せ、人々の経済活動も動きが出てくるようになった。
そのような状況変化の中、2021年11月3日には熊本県阿蘇郡のうぶやま天文台で『星宴 2021 in うぶやま −Re:九州大観望会−』(以降「星宴」と略)が、そして2021年11月13~14日には八ヶ岳山麓に位置する長野県小海町松原湖高原で『北八ヶ岳小海・星と自然のフェスタ』(以降「小海星フェス」と略)がようやくリアルで開催された。星ナビ2022年2月号より抜粋して紹介する。
《2年ぶりの「小海星フェス」は大盛況》
紹介:飯島裕さん
「小海星フェス」は2021年で4回目。初回は2017年10月だったが台風に見舞われての途中中止で100名ほどの来場者数だったが、2回目、3回目は500~600名程度へと順調に増加してきた。今回参加した望遠鏡・カメラメーカー・天文系出展は25社(団体)、クラフト系の販売は49店、飲食系出店は11店にもおよび、これは過去最高の数である。
出展者や来場者には検温、問診、消毒の徹底を要請し、会場レイアウトの工夫、人が密集しかねない催しは避けるなどの対策をしての開催。関係者には並々ならぬ苦労があったはずだ。しかし、そのおかげか天候にも恵まれて、天体を観望する来場者の笑顔や子供たちの歓声はとても印象に残るうれしいものだったし、私自身も、来場した天文ファンとの久しぶりの交流を心から楽しむことができた。
2022年の小海星フェスでは「長野県は宇宙県」との連携を図り、天文ファンはもちろん、さらに多くの県民や町民が応援したり参加したりできるイベントを目指していきたいとのこと。今回の晴天と素晴らしい星空は、その実現を大いに期待させるものだったことは間違いない。
《リアル&オンラインで初のダブル開催「星宴2022」》
紹介:長田祐介さん(天文ハウスTOMITA)
九州発の星まつり“星宴”は2021年で7回目の開催。“星宴2021”は「リアル開催」と「オンライン」で行う初の「ダブル開催」となった。
2021年11月3日に熊本県阿蘇郡産山村にてリアル開催されたのが“星宴2021inうぶやま”だ。当日は好天に恵まれ、九州内外から予想を超える来場者と自慢の望遠鏡が集結した。「コロナ禍で自粛ムードの中、開催してくれてありがとう!」「参加するのは数年ぶりだけどみんなと顔を合わせることができて嬉しい」などの嬉しいお声を多くいただいた。
リアル開催の3日後となる11月6日、ヴァーチャルSNS「Cluster」を利用したもう一つの星宴、“星宴VR2021”が開催された。アバターを操作して産山村を再現したヴァーチャル会場を自由に散策できる次世代の星まつり。VR開催は、初の試みなので全てが大変だった。ヴァーチャル世界の構築・制作から当日のイベント進行まで全て自前。星宴VRを通してVR世界の魅力を体験できたことは、私たちスタッフにとっても大きな収穫となった。
〈関連リンク〉
- 星ナビ.com:2022年2月号 News Watch「リアル&VRで星空に声援を」「『小海星フェス』待望のリアル開催」
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