板垣さん、コップ座の銀河に超新星発見、152個目

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山形県の板垣公一さんが2月17日、コップ座の銀河に超新星2020cuiを発見した。板垣さんの超新星発見は今年5個目、通算152個目。

【2020年3月3日 Transient Name Server

山形県の板垣公一さんが2月17日18時26分ごろ(世界時。日本時では18日3時26分ごろ)、コップ座の方向に16.9等の新天体を発見した。天体の位置は以下のとおり。

赤経  11h22m19.655s
赤緯 -07°34′47.19″(2000年分点)

コップ座の新天体
コップ座の新天体の確認画像(撮影:清田誠一郎さん

超新星周辺の星図と、DSS画像に表示した超新星
超新星周辺の星図と、DSS画像に表示した超新星。画像クリックで星図拡大(「ステラナビゲータ」で星図作成。DSS画像の版権について

この新天体は19日にカナリア諸島ラ・パルマ島のリバプール望遠鏡で分光観測が行われ、IIn型の超新星らしいことが確認された。報告ページによると、米・パロマー山で新天体捜索を行っているZTFのグループが同天体を9日に発見しており、これは板垣さんより早かったが、発見報告は板垣さんよりも遅い18日であることから、板垣さんの発見が認められるものと思われる。

※新星や超新星の候補天体の発見報告は、CBAT "Transient Objects Confirmation Page"およびTNS (Transient Name Server)で行われており、主にCBATで新星、TNSで超新星が報告される。今回、板垣さんが発見報告をTNSではなくCBATで行ったため(母銀河らしい天体がはっきりしなかったためと思われる)、ZTFのグループが板垣さんの発見に気付かず、独立にTNSに報告したものと推測される。

板垣さんの超新星発見は1月29日以来で、今年5個目、通算152個目(独立発見を含む)となった。

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